弓道には色々な名言があります。
有名な名言は数多くありますが、今回はあえて書きません。
代わりに、私がこの耳で直接聞いた名言を紹介します。
なんだそれ?と思うものもあるかもしれませんが、何かの参考になれば嬉しいです。
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スポンサーリンク川島師範からの言葉
私が高校生だったころ、日置流印西派の川島正晃師範(故人)からいただいた一言があります。
「お前は的が親の仇に見えるのか?
的は、ただそこにあるだけだ。」
これは私の早気が重症化して、四苦八苦していた頃に言われた言葉です。
当時の私は思いつめた顔をしていたのでしょう。
いつの間にか、弓道のことを辛いもの・苦しいものだと思い込んでいたのです。
ただ、的はそこにあるだけ。
弓道を苦しいものにしているのは、自分自身の思い込みに過ぎない。
ハッと気付かされた瞬間でした。
この一言を聞いてから、早気との戦いが精神的に楽になりました。
弓道の楽しさを思い出させてくれた、私の中のベスト名言です。
錬士5段の女性の名言
次は私がお世話になった、錬士5段の女性の一言です。
「私の弓道人生で一度だけ、的が目の前まで迫って見えたことがある。
目の前の的に矢尻をくっつけるような、なんとも言えない感覚だった。」
すごい言葉ですよね。
弓道で調子が良いと「的が大きく見える」という表現をすることは、よくあります。
それの究極版とでもいいましょうか。
的が目の前にあるかのように感じて、会で矢尻を的にくっつけるだけ。
この境地に至るには、どれだけの集中力が必要なのでしょうか。
この言葉を聞いてから、私はどんなに調子が良くても「的がデカく見えるわ~」などと言えなくなりました。
私はすぐに調子に乗る悪いクセがあったのですが、おかげ様でマシになりました。
自分が未熟だと再確認させてくれた、名言です。
ちなみに、私はまだ的が目の前に見えたことはありません。
もしあなたに同じような経験があるなら、ぜひその時のエピソードを聞かせてください。
不調を恋愛のせいにするな
次は私の1つ上の先輩から言われた一言です。
「弓道の不調を恋愛のせいにするな。
自分の未熟さを別の原因にすり替えてるヤツは成長しない。」
いかがでしょうか。
ちょっとドキッとする言葉だと思いませんか。
彼女や彼氏がいる人の調子が悪くなると、つい恋愛と弓道を結びつけて考えてしまいがち。
特に高校生や大学生の頃は…
でも本当はそうではないはずです。
自分が未熟なだけなのに、あえて他の理由を探してるだけではないでしょうか。
これは弓道と恋愛に限った話ではありません。
上手くいかないことがあっても、率直に自分の未熟さを認めるのは難しいです。
他人のせいにしたり、環境や時代のせいにしたり…
成長したいなら、自分と正面から向き合うこと。
人生の教訓にもつながる、名言だと思います。
他人の短所が目につく人は自分を振り返れ
最後に紹介する名言は…すみません、誰が言ってたのか不明です。
私が近畿大会に出場したときに、どこかの学校の顧問の先生が発した言葉だと思います。
「他人の短所ばかり見える人は、自分が伸び悩んでいるのです。
他人を下に見れば一瞬だけ安心できるでしょう。
でもそれは不幸なことです。」
弓道をやっていると、やたらと他人の言動に腹が立つことってありますよね。
「もっと真面目に練習してよ」
「私のほうが練習してるのに、なぜ負けるの?」
「あんな人は中ってても当て射だ」
似たようなこと、言ったことがありませんか。
周りの人のできていない部分ばかり見て「あいつはダメだ」なんて思ってしまう…
そんなときは一度立ち止まって、自分自身を見つめ直すべきです。
もしかすると、自分が成長できない不満を周りにぶつけているだけかもしれませんよ。
この言葉は、弓道以外のことでも当てはまります。
例えばバイトとか仕事を数年続けると、他人の悪いところにばかり目が行くことがあります。
「他人の欠点を見抜ける=自分の成長」と思っている人も多いですが…本当は違います。
極端な話をすれば、他人の欠点を見つけるなんて小学生でもできる。
本当に人間力が豊かで充実している人は、自分や他人の長所を見つけることが得意です。
あなたはどうでしょうか?
愚痴ばかり言う大人には、なりたくないものです。
弓道と人生の教訓
いかがでしょうか。
弓道をやっていると、人生の教訓が見つかることがあります。
有名な名言を知るのも大事ですが、自分だけの名言を見つけるのも同じぐらい素敵なことだと思います。
きっとあなたの経験の中にも、心に響いた言葉があったはず。
今度はあなたが、周りの人に言葉をかけてあげてくださいね。