弓道をやっている人なら、アーチェリーにも興味があると思います。
「なんで弓道はオリンピック種目にならないんだ?」
誰もが一度は疑問を持ちますよね。
実は、弓道でオリンピックに出場することは可能です。
ただし、アーチェリーのルールで戦うなら…
それでも良いから弓道家として出場したいですか?
やめたほうがいいですよ。
弓道とアーチェリーは全く別世界です。
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スポンサーリンク過去に世界選手権に出場した選手がいた
アーチェリーの弓に関するルールは比較的単純です。
基本的に照準器(サイト)を二つ付けなければ形状は問われません。
和弓でも問題なく出場可能です。
1967年の第24回アーチェリー世界選手権に、
宮田純治選手が出場しています。
弓は弓道の和弓、矢はアーチェリーに対応するために改造した特別製。
アーチェリーは距離が70mや90mで競いますので、普通の弓道の矢では無理なのです。
当時、宮田選手が出場した背景には、
オリンピック競技化を目指す弓道協会の思惑があったとか…
当国際連盟への加盟権を巡って
全日本弓道協会と日本アーチェリー協会が争っていたそうです。
しかし、宮田選手は129人中129位で惨敗。
弓道協会のオリンピック競技化への野望は絶たれてしまいました。
弓道とアーチェリーの大きな違い
私は弓道もアーチェリーもやったことがあります。
こう言ってはなんですが、
弓道とアーチェリーは江戸時代と現代ぐらい違います。
はっきり言ってカルチャーショックでした。
道具の進歩をとめた弓道と、進化し続けたアーチェリー。
この差はとてつもなく大きいのです。
アーチェリーの距離は90m、70m、50m、30mの4つがあります。
そして、90m、70mで使われる的は直径122センチ。
的の黄色の部分は直径24・4センチです。
上級者になると、95%以上を黄色の部分に的中させないとメダルには届きません。
弓道をやっている人ならその凄さが分かるのではないでしょうか?
弓道の的は36センチです。
アーチェリーの人たちは、90m先から弓道の的を正確に射抜けます。
初心者にも易しいアーチェリー
弓道を初心者に教えるのは一苦労ですよね。
前に飛ばせれば上等。
サポート無しで射ることはほぼ不可能です。
ところがアーチェリーは、初めてでも前に飛ばせます。
弓道と違って、弓に矢をセットする場所があるから矢がこぼれません。
私が初めてアーチェリーの弓を引いた時、
1射目から15m先の的に的中しました。
アーチェリーには照準もついてるし、バランサーもついてます。
ややこしい手の内の必要もありません。
真っ直ぐ飛ばすだけなら、とても簡単なのです。
アーチェリーは30mの距離なら、2年程度のキャリアの人が、りんごを8割以上射抜けるそうです。
それでも私は弓道が好き
アーチェリーでは矢所を確認するためにスコープが必要なほど離れています。
精度だけで比べるなら、弓道はアーチェリーに絶対勝てません。
でも、私はやっぱり弓道のほうが好きですよ。
両方経験してみて、1番違うと感じたのは場の空気でした。
アーチェリーは純粋なスポーツです。
試合の緊張感は同じですが、荘厳さはありません。
とてもカジュアルで、肩肘張らない印象でした。
弓道をやっている人は、一度はアーチェリーも経験してみると楽しいですよ。
弓道の魅力に気づけると思います。