成人年齢引き下げで成人式はどうなる?役所に問い合わせてみた

2022年4月から、成人年齢が18歳に引き下げられることが決定しました。

こうなると気になるのが成人式です。

「今まで通り20歳対象?」

「18歳対象に変える?」

「変えるとしたら最初の年は18歳・19歳・20歳が集まるの?」

気になる疑問を役所に問い合わせてみました。

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役所の回答

さっそく、私の地元の役所からの回答文をご覧ください。

「成人年齢引き下げに伴う成人式の実施方法等について、現時点では未定となります。

また、正式決定の時期等におかれましても、国・近隣市町等の動向を鑑みたうえで決定することとなりますので、現状、決定時期等お伝えできない旨、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。」

ポイントは3つです。

・まだ決まってない

・正式決定する時期も未定

・国や他の自治体の出方を見る

念のために他の自治体にもいくつか問い合わせてみましたが、どこも同じような感じでした。

でも、ある自治体の担当者から面白い話が聞けましたよ。

単純なようで複雑な問題があるんですって。

ある自治体担当者の現実的な話

成人式年齢引き下げと成人式

ある自治体の担当者に電話すると「正式決定ではないですが…」という前置きの後に興味深い話をしてくれました。

おそらく現状維持になる可能性が高いというのです。

変更が難しい理由は3つです。

・会場や予算が足りない

・地域経済への影響

・18歳の冬は受験シーズン

まず大前提として、会場確保が難しいこと。

3学年同時に集まれるような大きな会場を持っていない自治体が多いです。

仮に学年ごとに開催日をずらすとしても、会場や警備の予算が3倍以上になってしまいます。

ボランティアを集めるのも困難です。

成人式

会場や予算の問題が解決したとしても、まだハードルがあります。

地域経済への影響も無視できません。

成人式は自治体だけで開催しているわけではありません。

・美容室

・振り袖などのレンタル業者

・商店街

・地元の企業

・小中学校

・高校

・大学

・各種団体のボランティア

ざっと思いつくだけでも、これだけの関係者がいます。

これら全てに変更を納得してもらい、協力を得なければ成人式をスムーズに開催できません。

どこかに不利益が出るようなら、議員も黙っていないでしょう。

そして最後の大きな問題が、受験シーズンとかぶること。

勉強でイライラ

18歳の冬は特別です。

冬を避けて開催するという手もありますが、季節ごとにイベントがあるので調整が必要です。

このように、変更するには大きな労力や予算が必要です。

そこまでして変える必要があるのか?

おそらく現状維持を選ぶ自治体が多くなるでしょう。

国の通達を調べてみた

この件については、すでに文部科学省から通達が出ています。

長いのでポイントだけ紹介しますね。

・各自治体で事情が違うので自主性を尊重する

・関係機関と連携して決定してね

・国も情報発信は協力するよ

現時点では国から「こうしなさい」という指示は出ていません。

成人式はあくまでも地域イベントなので、今後も出ないでしょう。

こうなると、やはり20歳対象のままで開催する自治体が多くなりそうです。

下手に変えてしまうと、新成人・地元企業・教育機関・地域住民から相当な反発が起こってしまいます。

これまで通り20歳対象のほうが、全部丸く収まります。

とはいえ、今の時点では予測しかできません。

あとは正式決定のタイミングが気になりますね。

正式決定は予算編成前だ

成人式年齢引き下げと成人式の対象者

正式決定のタイミングは、ある程度予想できます。

引き下げ法案の施行は2022年4月なので、成人式関係は2021年の秋頃に決まるでしょう。

というのも、各自治体の予算編成が前年の冬から始まるからです。

予算編成の前に決めておかないと、成人式関係の予算を算出することができません。

仮に18歳対象に変更するなら、最初の年は3倍の人数を受け入れるために大幅に予算を増額する必要があります。

予算との関係で考えれば、成人式がどう変わろうとも1年は準備期間が取れるはずです。

自治体のホームページや広報誌は必ずチェックしてくださいね。

成人式の名前が変わるかも

成人式と成人年齢の引き下げ

現状維持する自治体では、これから成人式の名前が変わるかもしれませんよ。

例えば「20歳を祝う会」「20歳のつどい」とか。

もしかしたら名称を公募する…なんてことも考えられます。

そのままで良いのにと言いたいところですが、自治体としては変えるしかないでしょう。

注目度が高い行事なので、地域住民からの意見が多数集まるからです。

「成人年齢が18歳なのに、20歳が対象の式を成人式と呼び続けるのは違和感がある。」

きっと、こんな意見を役所に訴える人たちが出現するはずです。

住民の意見を無視できない役所の辛いところですね。

成人式関係のニュースに注目すると、地元のつながり・人間関係がよく見えてきます。

あなたも知らない、地元の意外な一面が見えるかも!?

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