私は毎日、卵を茹でた後のお湯を再利用してコーヒーを作っています。
でも、ふと疑問を感じました。
「これって衛生的に大丈夫なのだろうか…」
気になったので、さっそく調べてみました。
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スポンサーリンク基本的には大丈夫!
まず結論から言います。
卵を茹でた後のお湯は、基本的に安全です。
もちろん、きちんと根拠があります。
私の経験だけで大丈夫と言っているわけではありません。
今回の話題を書くにあたって、卵の流通の段階までさかのぼってみました。
調べてみると、日本の卵が世界一安全だと言われる理由が分かりました。
出荷前に洗浄されている!
日本卵業協会によると、洗卵選別包装センター(GPセンター)で洗浄されているそうです。
YoutubeにGPセンターの動画があったので、貼っておきますね。
水で洗浄し、人の目でチェックし、紫外線で殺菌処理も行っています。
さらには専用の機械で雑菌の様子や、異常な卵を徹底的にチェック。
そこまでやって、ようやくパックに包装されるのです。
つまり、日本の卵は基本的に衛生的。
卵の表面が菌まみれということはないのです。
サルモネラ菌は熱に弱い
いくら衛生管理を徹底していても、100%完璧というものはありません。
もしサルモネラ菌が付着していたら?
念のために調べてみました。
安心してください。
サルモネラ菌は、75℃以上のお湯で1分以上加熱すると死滅します。
これなら、卵を茹でた後のお湯であたるということはないでしょう。
これで解決…と言いたいところですが、菌は一種類ではありませんよね。
知恵袋を検索してみると、サルモネラ菌以外の菌の危険性について指摘する人がいました。
ボツリヌス菌は酸素に弱い
知恵袋でゆで卵を作った後のお湯について調べると「ボツリヌス菌が付着していて危険」と言っている人がいます。
ボツリヌス菌は熱に強く、120℃で4分加熱しないと死滅しない。
だから危険だと…
一見、理にかなっているように見えます。
でも、変だと思いませんか?
これが事実なら卵かけご飯を食べてる人のほうが、よっぽど危ないことになります。
事実確認のため、公益社団法人日本食品衛生協会に問い合わせてみました。
すると、知恵袋の回答には誤解が含まれていることが分かりました。
卵にボツリヌス菌が付着している可能性について。
これは事実です。
というよりも、卵に限らず全ての食品に付着している可能性があるぐらい、ボツリヌス菌はどこにでも存在しているというのが正解です。
ボツリヌス菌はニワトリの腸管だけにいるのではありません。
土壌や河川などの自然界に広く存在します。
公園や家の周りにも存在しているので、いつどこで付着しても不思議ではありません。
可能性という意味では、野菜のほうが付着している可能性が高いでしょう。
ただし、あまり神経質になる必要はありません。
ボツリヌス菌は熱には強いですが、酸素に弱い。
酸素が少ない環境でしか増えない「嫌気性菌」というものに分類されています。
もし卵の表面にボツリヌス菌が付着したとしても、空気に触れている限り増殖できず無害です。
もちろん、野菜などに付着しても同じことです。
身近な菌なのに被害件数が少ないのは、空気に弱いという弱点があったからなのですね。
実際、今までボツリヌス菌の食中毒事件が起きたのは、缶詰・びん詰・真空パック食品・発酵食品などがほとんどです。
食中毒情報は見つからない
念のために、ゆで卵に関わる過去の食中毒事件を調査してみました。
少なくとも私の調べた範囲内では、茹でた後のお湯で食中毒になった事例は見つかりません。
過去の事件を見てみると、こんなパターンが多かったです。
・ゆで卵を作った後、室温で数時間以上放置してから食べた
調べてみると、卵の保存や調理後の取り扱いがダメだった場合がほとんどです。
古いものは捨てる、調理した後はすぐ食べる。
油断せず、基本をしっかり守るべきですね。
断片的な情報で思い込まないで
いかがでしょうか。
今回調べてわかったことは、日本の卵の衛生管理の凄さ。
ボツリヌス菌についての誤解です。
最後は自己責任なのでどうするかはお任せしますが、私はこれからも安心してコーヒー+ゆで卵を楽しみたいと思います。