高校と大学の弓道部で斜面・正面が変わる人へ!流派の違い体験談を伝えます

高校で弓道をしていて、大学でも続けたいと思う人がいると思います。

そこで問題になってくるのが、流派の違いです。

例えばこんなケース。

高校:斜面打ち起こし

大学:正面打ち起こし

その逆もありますよね。

正面から斜面に転向する人もいるでしょう。

今までやってきたことと違う。

私も経験がありますが、とても不安でした。

実際、打ち起こしを変えるって大変なのか?

私の体験談や見聞きしたことをお話します。

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斜面から正面への転向

まず私のことをお話します。

私は高校から弓道を始めたのですが、日置流印西派で斜面打ち起こしでした。

その後、大学進学に合わせて正面打ち起こしに転向。

大学卒業後は再び斜面打ち起こしに戻しました。

斜面→正面→斜面

正面から斜面に戻したのですが、深い意味があったわけではありません。

その時通っていた道場の流派に合わせただけです。

どちらも経験して感じたことは、正面にも斜面にも一長一短あります。

どっちが上、下というのはありません。

新しい発見もあったので、結果的にはプラスだったと思います。

慣れるのに1ヶ月

私が斜面から正面に転向したとき、慣れるのに1ヶ月かかりました。

引くのはすぐできます。

形だけなら3日もかからないでしょう。

的中率も大きくは変わらないはずです。

遠的と弓道

1ヶ月というのは、違和感がとれる期間。

単に慣れの問題なのですが、最初は違和感がありました。

特に手の内は違和感がとれるのに時間がかかりました。

押手が下に下がる

でも、悪いことばかりではありません。

とても新鮮な気持ちで弓を引くことができて、ワクワクしました。

打ち起こしが変わると、引き分けの感覚も変わります。

私は斜面のときは射が小さくなりやすかったのですが、正面にしたら大きく引くイメージがしやすかったのです。

思わぬ収穫でした。

胴造り

一度大きく引く感覚を掴んでからは、斜面に戻しても同じように引けるようになりました。

ちなみに、早気が治る…なんてことはありません。

悪い癖が全部消えるわけでもないので、期待しすぎないように(笑)

打ち起こしを変えることは、自分の射を別の視点で見直すことと同じ。

ある意味ビッグチャンスなのです。

変えなくていい場合もある

大学の方針によっては、打ち起こしを変えなくてもいいところもあります。

私の場合も、斜面のまま続けることも可能でした。

ただ、大学の流派と違う引き方を続けると大きなデメリットがあるのです。

「具体的なアドバイスが減る」

弓道は、先生や先輩、友達と教え合いながら練習しますよね。

打ち起こしが違うとアドバイスの質が落ちるのです。

斜面打ち起こしから正面打ち起こしへ

「ここがおかしい」という問題提起はしてもらえます。

でも「ここの引き方をこう改善したほうがいい」というような、問題を解決するための具体的なアドバイスが減ります。

例えば大三で左肩が上がっている場合。

改善するには打ち起こしを直さないといけません。

でも、やったことがない打ち起こしについてアドバイスって、なかなかできません。

自力で解決する必要が出てきます。

自分の流派にこだわるなら、ある程度の覚悟はしておきましょう。

馴染めず引退する人もいた

斜面から正面、正面から斜面。

最初は違和感がありますが、多くの人は1ヶ月もあれば慣れます。

ただ、少数派ですがどうしても馴染めない人がいます。

私の友人(以下、Aさん)にもそういう人が1人いました。

馴染めないと言いましたが、Aさんは打ち起こしを変えても的中率は変わらなかったのです。

7割程度の的中率を維持していました。

それでも「違和感がある」と言って落ち込み、最終的には弓道そのものをやめてしまったのです。

当時の私は、とても不思議に思ったものです。

弓道の弓を中古で買う

しばらく後になってから、Aさんに当時のことを聞いてみました。

すると、Aさんはこんな考え方を持っていました。

「斜面のほうが正面より優れている。だから正面で引くのが嫌だった。」

念のため確認しておきますが、これは偏見です。

どちらの引き方も一長一短あるので、どっちが上とは言えません。

実際、斜面でも正面でも的中率が8割・9割を達成している人は大勢います。

もちろん高段者にも両方の人がいます。

弓道

偏見というのは怖いです。

自分自身の行動さえも歪めて弓道を辞めてしまうのですから…

Aさんとは逆に、正面が斜面より上だと思っている人もいるでしょう。

そんな考え方では、弓道をしていても辛いでしょうね。

自分自身の射を認められなくなりますから。

あなたも心のどこかで、そんな考え方を持っていませんか?

どっちが上・下なんて語っても、みんなもあなたも不愉快になるだけです。

弓道と正座

ちょっと考え方を変えるだけで楽しいですよ。

例えばこう思ってみてはどうでしょうか。

「両方経験すれば、一回り大きな弓道家に成長することができるはずだ。」

ピンチをチャンスに変えるなんて言葉がありますが、ここでも同じこと。

前向きに取り組めば、今までとは違うものが見えてきます。

進学までに練習したほうがいい?

すでに進路が確定している人は、事前に打ち起こしを練習したいと思うかもしれません。

でも、やめておいたほうがいいです。

見よう見まねで新しい打ち起こしをするのは、変な癖をつけるだけ。

今まで通りの打ち起こしで練習したほうが何倍も役に立ちます。

どうしても我慢できないなら、土日などに大学に行ってみましょう。

ちょっとフライングですが、見学ぐらいはさせてもらえるはずです。

弓道

あくまでも見学のつもりで行ってくださいね。

邪魔したらダメですよ。

こっそり弓掛けぐらいは持っていっても良いですが。

見取り稽古しつつ、先輩たちに顔を覚えてもらうのもいいと思います。

やってみると楽しいですよ。

体配に違いはある?

流派が変わると気になるのが体配です。

これに関しては、あまり気にする必要はありません。

公式戦や昇段審査などの体配は同じです。

昇段審査でやっている体配は弓道協会に準拠したものなので、流派によって大きく変わることはないのです。

弓道の昇段審査

ただ、流派独特の体配はあります。

礼射など、行事で特別に行うような射は流派によって全然違うことがあります。

同じ流派でも、大学によって微妙に違うこともあります。

どちらにしても、ちゃんと教えてもらえるので大丈夫。

未経験者より早く覚えられるはずです。

斜面から正面になる人の注意点

斜面から正面に転向する人に、一つだけアドバイスがあります。

手の内の乱れに注意しましょう。

弓道で流派が変わる

斜面打ち起こしの時は、弓構えから打ち起こしにかけて少しずつ押すことができますよね。

正面打ち起こしになると、いきなり大三に移るような感覚に戸惑います。

押し開くのに気を取られて、手の内が崩れやすいのです。

どんなときも、手の内は小指の締めを忘れないこと。

小指さえ締めていれば、大きく崩れることはありません。

正面から斜面になる人の注意点

次は正面から斜面に転向する人にアドバイス。

胴造りの乱れに注意しましょう。

弓道をしている女性

正面打ち起こしの人が斜面打ち起こしをすると、弓構えで体が的の方向に流れやすいのです。

打ち起こしで三重十文字が崩れると、不安定な射になります。

斜面打ち起こしは押すイメージが強くなりやすいので、慣れるまでは注意が必要です。

両方を経験して見えてきたこと

いかがでしょうか。

正面から斜面へ。

斜面から正面へ。

打ち起こしが変わるというのは、大きな出来事です。

でも、両方を経験すれば自分の射への理解が深まります。

もっと上達するために不足していることが、ハッキリと見えることがありました。

私は、弓道とは思い込みとの戦いだと思っています。

「こう引くのが正しい」

「これが射法八節通りの引き方だ」

自分では常に正しいと思って行っていることが、実は思い込みで間違った引き方だったということはよくあります。

打ち起こしが変わることは「気づきのチャンス」

あなたがさらにレベルアップするための、良いきっかけになりますよ。

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