弓道を続けていると、悩みは尽きません。
特に悩むとドツボにはまるのが手の内です。
今回、このようなご質問をいただきました。
手の内の改善は射型を直すより難しいかもしれません。
でも、少しずつ改善することはできますよ。
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スポンサーリンク小指の締めがポイント
「親指が曲がる原因は?」
そう聞かれたら、私はこう答えます。
「手の内の小指の締めが弱いのが原因」
いかがでしょうか。
意外だと思った人が多いかもしれません。
でもよく考えてみてください。
「上押しをしっかりする」
「親指を意識して伸ばす」
これで解決できるなら、こんなに悩んでいる人が多いはずがありません。
実際、上押しはできていても親指が曲がっている人もいます。
親指が曲がるのを直したいなら、意識を虎の口から小指にチェンジしてください。
なぜ小指の締めが大事なのか?
なぜ小指の締めが大事なのか?
理屈はこうです。
そもそも親指が曲がるのは、弓の負荷が虎の口周辺に集中しすぎているから。
親指の付け根付近を圧迫されると、親指は勝手に曲がります。
これは意志の力や訓練で解決できるものではありません。
解決したいなら、虎の口付近にかかる負荷を下げなければいけない。
そこで大事なのが小指です。
小指を締めることで、虎の口に集中しがちな力を分散させることができます。
言い換えると「下筋で引く」に近いかもしれません。
小指→左腕の下側→脇の下の順で弓の力を受け止める。
こうすることで、虎の口周辺への負荷が下がり親指が曲がりにくくなります。
中指と親指が離れる人も理屈は同じ
親指が曲がるだけでなく、上にずれて中指と離れてしまう人もいます。
この人も理屈は同じです。
小指の締めが弱くて虎の口付近に弓の力が集中し、形が崩れます。
手の内全体で受け止めるには、小指の締めを強化するしかありません。
手が小さい人ほど小指がカギになる
手の内で悩むのは、女性のほうが多いというのを聞いたことはありませんか?
女性は手が比較的小さい人が多いので、虎の口も狭いです。
その分、虎の口で受け止められる負荷も少ないのです。
もちろん、手が小さいなら男性でも同じです。
手が小さい人ほど、小指を意識してください。
ベタ押しよりも優先度は高いですよ。
詳しくは「手が小さい人の手の内」をご覧ください。
小指と虎の口で受ける練習してる?
あなたは普段、手の内の練習をどれぐらいしていますか?
小指を締める練習をしたことがありますか?
もししていないなら、今日から始めましょう。
家でもできるし、弓がなくてもできます。
練習方法は簡単です。
手の内の形を作って、小指を「グッグッ」と締めたり緩めたりする。
これを繰り返すことで小指を締める感覚がつかめます。
感覚がつかめてきたら、小指を締めたままゴム弓を引いてみるのもおすすめです。
ちなみに、小指の締めは残身まで続けること。
打ち起こし・引き分け・会で小指を意識したことはありますか?
小指の締めを意識するのとしないのでは、射の完成度が全然違いますよ。
小指の締めが強くなると良いこといっぱい
小指の締めができるようになると、親指の形は綺麗になります。
それだけではありません。
良いことがいっぱいあるんです。
・矢飛びが綺麗になる
小指の締めが強くなれば、弓返りがスムーズになります。
3時方向に外すことが少なくなって的中率アップ!
矢飛びもスムーズになって満足度アップ!
こんな風に、良いことがいっぱい待っていますよ。
特に的中率が4割~6割前後の人は、小指の締めが良くなると一気に上のレベルにいけるはず。
的中率アップのためにも、手の内の小指は無視できないのです。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は手の内の親指についてお話ししました。
親指が曲がるのは虎の口だけで弓の力を受け止めるから。
小指の締めを強化すれば、少しずつ解消するはずです。
小指の締めは、いきなり強くなりません。
筋トレのように、毎日少しずつ強くするしかありません。
最初は成果が出ずにガッカリするかもしれませんが、コツコツ続けると良いことありますよ。
思いつめずに、少しずつチャレンジしてくださいね。