歴史の長いアカデミー賞。
ドレスの話だけでも面白い話がたくさんあります。
前回はアカデミー賞が派手になる前のドレス事情を話しました。
今回は、豪華になってからの話です。
製作期間は半年以上!?
ハリウッド女優たちは、アカデミー賞を映画の撮影時点で意識しています。
俳優や監督の顔ぶれを見れば、「ヒットが約束されている映画」かどうか一目瞭然。
実績があって気の早い女優さんは、撮影中から授賞式に着るドレスをデザイナーに相談します。
早い人で1年前から、遅くても3ヶ月前には準備を開始している場合が多いです。
ドレスは一着とは限らない
アカデミー賞の授賞式で注目を集めることは、女優業の今後を左右することもある重要なこと。
それはノミネートされた場合だけでなく、オスカー像を渡すプレゼンターとして出席する場合でも同じです。
1965年、監督賞のプレゼンターを務めたジョーン・クロフォード。
彼女は、授賞式のドレスを2着用意していました。
当日は1着しか着ないのに?
理由は簡単。
他の女優とかぶるのが怖かったからです。
ジョーン・クロフォードが登場する直前、脚本賞のプレゼンターとしてデボラ・カーが登場することが決まっていました。
ジョーン・クロフォードは、デボラ・カーのドレスが白なら自分は黒。
デボラ・カーが黒のドレスなら白。
色がかぶって自分の印象が薄れることだけは絶対に避けたかったのです。
授賞式当日、デボラ・カーは白のドレス。
ジョーン・クロフォードは黒のドレスで登場し、狙い通り注目を集めることに成功しました。
この時ジョーン・クロフォードが用意したドレスは1着3千ドル。
「授賞式での熱い注目に比べれば、3千ドルなんて安いものよ」
後にジョーン・クロフォードは得意げに語ったそうです。
歴代最高額のドレスを着たのは?
歴代最高額のドレスを着たのは誰か?
これには諸説あり、正確なところはわかりません。
一節には、2014年のケイト・ブランシェットの推定1810万ドルではないかという話もあります。
1810万ドルというのは、アクセサリーも含めた値段です。
18億円以上ですから、これでも十分にすごいと思うのですが「最高額はこんなものではない」と考える人もいます。
さすがアカデミー賞。
叶姉妹どころの騒ぎではないですね。
女優の衣装のスケールも桁違いです。