アカデミー賞の授賞式は、女優さんたちの派手なドレスも見どころです。
今回は、ドレスに関する裏話をお話します。
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スポンサーリンク派手な衣装は1952年から
アカデミー賞の授賞式は派手ですよね。
でも、最初は地味な授賞式でした。
今のように華々しくなったのは1952年。
授賞式がテレビで放送されたことがきっかけでした。
それまでの授賞式は、「ハリウッド映画業界の内輪の集まり」の延長という意識が強かったのです。
第3回の主演女優賞を獲得したノーマ・シアラー。
第8回の主演女優賞、ベティ・ディヴィス。
映画で着ていた衣装で出席している女優さんも珍しくありませんでした。
普段着で出席したクローデット・コルベール
1934年度に主演女優賞を獲得したクローデット・コルベール。
彼女は「或る夜の出来事」でワガママな金持ち娘をコミカルに演じ、高く評価されました。
しかし、当の本人は全く自覚なし。
受賞するのはノーマ・シアラーという女優だと思い込んでいたため、授賞式は欠席していました。
授賞式当日はロサンゼルスからニューヨークに行こうとしていたぐらいです。
汽車に乗り込む直前に自分が受賞者だと知らされ、慌てて授賞式会場に向かいました。
そのため、クローデット・コルベールの服装は旅行用の地味なグレーのスーツ姿。
当然スピーチも用意していません。
スピーチはたった一言。
「たくさんお話したいんですけど、タクシーを待たせているので…ありがとう」だけ。
7分間だけ顔を出して、すぐに駅に向かいました。
当時は、それが許されるぐらいの規模と雰囲気だったのです。
授賞式史上最も質素なドレスで登場した女優の話
「授賞式史上最も質素なドレスで出席した」と言われているのはジョアン・ウッドワードです。
「イブの三つの顔」で多重人格者の主婦を演じて主演女優賞を獲得。
この作品に出演するまでは、全くの無名の新人女優でした。
ノミネートされた年には、デボラ・カーやエリザベス・テーラーなど…
スターがずらりと並んでいました。
ジョアンが獲得するとは、本人が一番思っていませんでした。
当時、ジョアンは女優としてまだまだ駆け出し。
豪華なドレスを用意するのは出費が大きすぎるため、自分で手製のドレスを製作して着ていきました。
自分のミシンで作ったドレスを着たのは、彼女が最初で最後の女優になりました。