弓道をしている人のなかには「試合になると練習の半分も中らない…」という人もいます。
弓道関係者にこの話をすると、こんな役に立たないダメ出しをされてしまいます。
「練習も試合だと思ってやりなさい」
「メンタルが弱い。緊張してもいつも通りできるように体に覚え込ませろ」
でも、皆中が3中になるくらいならともかく、的中率が半分まで下がるっていうのは明らかにおかしいと思いませんか?
精神論に逃げずに、何か他の理由がないか研究してみました。
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スポンサーリンク試合で狙いがズレる人が多い!
弓道の試合を観戦していて気づいたことがあります。
的の上下に外している人が多いことです。
これは何か原因がありそうだと思って色々調べると、試合中、錯覚を起こして狙いがずれている可能性に行き当たりました。
・狙いの付け方
・普段練習している場所ではない
この2つによって狙いが狂う人がいるのです。
人の視覚は景色で感じ方が変わる
人の視覚は周りの状況で簡単に錯覚を起こします。
弓道でも、その錯覚が起こる状況があります。
例えば、こちらの写真。
この写真では、的の前に草が生い茂っていますよね。
このような状態に慣れていない人は、12時に矢が抜ける傾向があります。
実際よりも的が低く感じてしまい、狙いがズレるのです。
逆に言えば、普段、草が生い茂っている環境で練習している人は、下のような会場では6時に外しやすくなるかもしれません。
他にもあります。
薄い茶色っぽい安土で練習している人が、本番で真っ黒の安土を見た時、遠く感じます。
さらには、普段狭い会場で練習している人が広い会場に行くと、的が遠く見えます。
参考に、Youtubeで見つけた高等学校 弓道全国選抜の動画を貼っておきますね。
かなり的が遠く感じませんか?
このように、人の感覚は簡単に惑わされるのです。
この他にも幕の色・幕と的の距離が違っても影響を受けるし、日光の量によっても距離感が変わります。
狙いを厳密につけているか?
弓道では「あて射」を嫌うので、狙いについてあれこれ語ると色々言われるかもしれません。
でも、錯覚で的中率が下がるのはもったいないです。
狙いで気をつけたいのが、上下の狙いです。
狙いでは、満月・半月・有明などについては教わりますが…高さの合わせ方、きっちりしてますか?
特に注意が必要なのが、高さを無意識に合わせている人。
「会に入ったら自然と狙いは合います」と言う人ほど、錯覚を起こした場合修正が効きません。
(真っ暗闇でも正確に狙いをつけられるレベルであれば別ですが)
思い当たる人は、過去の自分の記録をみてください。
的の上下に外すことが多いんじゃないですか?
狙いを見直すことと、あて射に走ることはイコールじゃありません。
むしろ、きっちり狙いを定めないで、無意識に一射ごとに微調整するほうが、あて射ですよね。
試合の一ヶ月前くらいになったら、高さを厳密に定めてください。
籐の何本目の高さに合わせるとか、それくらい厳密にやってもいいと思います。