弓道の弦は張りっぱなしだとヤバイ!実体験を語ります

弓の弦を張りっぱなしにして、怒られたことはありませんか?

納得できない人もいるかもしれませんね。

実は弦を張りっぱなしにすると、思わぬ事故が起きてしまう可能性があるのです。

「思わぬ事故って何?」

ピンと来ない人のために、私が実際に体験したできごとをお伝えしたいと思います。

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弦を張りっぱなしで泥棒騒ぎ!

弓の弦を張りっぱなし

私がまだ学生だったころ、弦の張りっぱなしが原因で泥棒騒ぎに発展したことがありました。

事件は日曜日に起こりました。

その日は午前練習があったので、いつもと同じように登校しました。

道場が見えてくると、何やら騒がしい…

部員だけでなく、警備員さんまで道場の周りにいるではありませんか。

ふと道場の窓を見ると、窓ガラスにヒビが入っています。

窓ガラス

「まさか、泥棒か?」

道場内に入ると、窓のそばに弓が数本倒れていました。

しかし何か盗まれた様子はありません。

さらに窓ガラスをよく見ると、内側から衝撃を受けたような割れ方に見えました。

「部員の悪質なイタズラか?」

一瞬、不穏な空気が流れたのですが原因はすぐに分かりました。

張りっぱなしにした弦が切れて、弓が暴れたのです。

置いていた場所が不安定だったので、周りの弓を巻き込んでドミノ倒しになったのでしょう。

倒れる際に窓ガラスに当たってしまい、ヒビが入ったのです。

今となっては笑い話ですが、当時は大騒ぎ。

警察を呼ぶ寸前だったし、まともに練習なんてしていられません。

一番大変だったのは、弦を張りっぱなしにしていた部員です。

あの青くなった顔、今でもはっきりと覚えています。

弦は触ってない瞬間でも切れることがある

弓道の弦は張りっぱなしだとヤバイ

弦切れというと、離れの瞬間に起こるものと思っている人も多いでしょう。

でも実際には違います。

引いていなくても切れることがあるのです。

弓具店の人にも話を聞いてみたのですが、たまにあるんですって。

弓具店に並んでいる弓は、お客さんがすぐに手に取れるように弦を張りっぱなしです。

長年売れ残っている弓に張りっぱなしの弦は、勝手に切れることがあるそうです。

触ってないのに切れるなんて、滅多に起こることではありません。

でも使い込んだ弦なら確率は上がるでしょう。

弦を張りっぱなしにするのは、安全面でリスクがあることを覚えておいてください。

新品の弦を張りっぱなしにする必要はない

弓道

新品の弦は弓把が安定しないことが多いです。

弦を安定させるために、わざと弦を張りっぱなしにする人もいます。

でも、わざわざ弦を張りっぱなしにする必要はありません。

合成弦は無限に伸びるものではないので、20射ぐらい引けば大抵の場合は安定します。

安全のためにも、弦を張りっぱなしで放置するのはおすすめできません。

練習が終わったら弦は外してください。

グラス弓・カーボン弓への影響

中間試験と弓道

たまに「弦を張りっぱなしにしたほうが弓に良い」と言っている人がいます。

グラス弓・カーボン弓に関しては、これは間違い。

良くも悪くも弓への影響はほとんどありません。

グラス弓・カーボン弓はとても強いです。

多少弦を張りっぱなしにしたところで、反りに変化が出ることなど考えられません。

弦を張りっぱなしにするメリットはほぼゼロ。

根拠のない情報を触れ回っている人がいたら、注意してあげてくださいね。

竹弓の場合

竹弓の弦を張りっぱなしにする

弦を張りっぱなしにしたほうが良いというウワサは、竹弓から来ているものと思います。

竹弓の場合、新品はしばらく張りっぱなしにするのが普通です。

新品の竹弓は不安定なことが多く、破損を防ぐためにしばらく張りっぱなしにします。

慣らし運転のようなものですね。

ただし、弓具店で購入する竹弓は製造から数ヶ月以上経っている場合がほとんど。

陳列棚では弦を張りっぱなしにしているので、すでに慣らし運転はできていて破損のリスクは少ないです。

付け加えると、竹弓を扱う場合でも、ただ張りっぱなしにすれば良いわけでもありません。

裏反りが抜けたら弦を外す必要があります。

竹弓は季節や練習量によって生き物のように変化しますので、常に「これがベスト」というものはありません。

やっぱり弦は外すべき

いかがでしょうか。

ほとんどの人がグラス弓やカーボン弓を使っていることを考えると、弦を張りっぱなしにするメリットはありません。

弦を張り直すときに弓を傷めるリスクよりも、張りっぱなしで放置して弓がすっ飛ぶリスクのほうが怖いです。

特に、窓のそばに弓立てがある場合は外して帰りましょう。

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