弓道人口は意外と多い。
でも、具体的にどれぐらいなのか知らない人も多いと思います。
日本国内の弓道人口はどれぐらいで、今後どうなるのか?
世界人口はどうなのか?
詳しく調査した結果をまとめました。
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スポンサーリンク日本国内の弓道人口
まずは日本国内の弓道人口についてまとめました。
全日本弓道連盟の登録会員数(2017年3月31日現在)です。
項目 | 人口 |
---|---|
会員数 | 137,979人 |
範士 | 78人 |
教士 | 1,994人 |
錬士 | 4,860人 |
13万人を超えているんですね。
すごく多く感じます。
ここで、注目したいデータを発見しました。
全日本弓道連盟の2016年度事業報告書に、次のようなデータが記載されています。
項目 | 人口 |
---|---|
中学生 | 12,366人 |
高校生 | 66,833人 |
大学生 | 14,387人 |
一般 | 44,393人 |
137,979人のうち、中学・高校・大学生が67.8%も占めています。
この数字をどう判断するか、難しいところですね。
若い人の弓道人口を増やす取り組みの成果が出ていると、良いように評価したらいいのでしょうか。
逆に、社会人向けの普及や部活引退後の定着率が低いことを課題と見るべきか…
あなたはどう思いますか?
世界人口はどれぐらい?
次は世界に目を向けましょう。
日本以外の国でも、弓道に取り組んでいる人たちがいます。
国際弓道連盟によると2018年現在、世界人口は約4,500人。
ただし、この人数は国際弓道連盟が把握している人数です。
・国際弓道加盟には未加盟だけど、弓道組織がある国
この2種類の合計だと思ってください。
全く組織がない国も含めると、推定5,000人はいると考えられます。
あくまでも予想人数ですけどね。
国別の弓道人口を一覧表にしてみた
では、どんな国にどれぐらいの弓道家がいるのか気になりますよね。
2018年1月現在、国際弓道加盟に掲載されている情報を一覧表にまとめました。
まずは、国際弓道連盟の加盟国です。
国名 | 人口 |
---|---|
ドイツ | 1,264人 |
フランス | 658人 |
アメリカ | 230人 |
オーストリア | 90人 |
ベルギー | 113人 |
カナダ | 64人 |
デンマーク | 29人 |
フィンランド | 60人 |
イギリス | 101人 |
アイスランド | 15人 |
イタリア | 190人 |
リトアニア | 16人 |
ルクセンブルク | 12人 |
オランダ | 72人 |
ニュージーランド | 24人 |
ノルウェー | 28人 |
ポルトガル | 17人 |
ルーマニア | 40人 |
ロシア | 158人 |
スペイン | 88人 |
スウェーデン | 100人 |
スイス | 148人 |
台湾 | 86人 |
ドイツがダントツで多いですね。
次がフランスです。
後ほど、なぜドイツが多いのかお話します。
下の表は、国際弓道連盟に加盟していないけど国内組織を持っている国の一覧です。
国名 | 人口 |
---|---|
アルゼンチン | 38人 |
オーストラリア | 92人 |
ブラジル | 49人 |
中国 | 285人 |
クロアチア | 27人 |
チェコ | 20人 |
香港 | 54人 |
ハンガリー | 45人 |
ラトビア | 12人 |
マレーシア | 26人 |
メキシコ | 52人 |
パナマ | 11人 |
パラグアイ | 15人 |
ポーランド | 38人 |
シンガポール | 4人 |
南アフリカ | 38人 |
タイ | 20人 |
ウクライナ | 7人 |
ウルグアイ | 7人 |
ベトナム | 62人 |
南アフリカ共和国など、意外な国も入っていますね。
弓道は意外とグローバル化が進んでいます。
なぜドイツが一番多いの?
ドイツで弓道が盛んなのはなぜか?
ドイツ弓道連盟のホームページを翻訳したところ、ドイツに弓道を普及させた主役が2人いるようです。
名誉会長のフェリックス・F・ホフ氏
範士9段の稲垣源四朗氏
この2人が、ドイツでの弓道発展に大きな影響を与えています。
大まかな流れをまとめると、こうなります。
↓
・1969年、全日本弓道連盟から派遣された稲垣源四朗氏に出会い弓道を習い始める
↓
・同年、ドイツ初の弓道クラブを作る
↓
・稲垣氏が1974年以降、毎年夏にドイツで弓道セミナーを開催
↓
・1974年、ドイツ柔道連盟・弓道部門の代表に就任。
↓
・1994年、ドイツ弓道連盟発足、会長に就任
フェリックス・F・ホフ氏がドイツ国内の弓道愛好家をまとめ、稲垣氏と協力して普及させた。
言葉で言うと簡単ですが、この熱意には驚きますよね。
この2人の影響は、ドイツだけに留まりません。
稲垣氏はヨーロッパ各国で入門セミナーを開催しています。
フェリックス・F・ホフ氏が結成したドイツ弓道連盟は、ヨーロッパ各国の弓道の組織化を支援しています。
ヨーロッパの国々に弓道人口が多いのは、この2人が大きな影響を与えているのです。
日本の弓道人口は今後どうなる?
これまで弓道人口は緩やかに増加傾向でした。
でも今後は日本国内の弓道人口は減少していくと予想されています。
理由は、日本全体の人口減少です。
内閣府の人口見通しによると、15~64歳の人口は今後50年で2,000万人近く減ってしまうそうです。
2045年:5,584万人
これはあくまでも予想なので、今後少子化対策が上手くいけば変わるかもしれません。
でも、倍に増えるなんてことはないでしょう。
少子化が進めば、廃校や廃部が続いてしまうかもしれません。
弓道人口は高校生・大学生が多数派です。
部活という受け皿が少なくなれば、想像以上のペースで弓道人口が減ってしまう可能性もあります。
「30年後には弓道人口が半減する!」なんて言ってる人もいますが…否定できませんね。
弓道人口が減れば、弓・矢の職人さんや弓具店も減るでしょう。
通販でしか道具を買えない地域が増えるかもしれません。
ちょっと暗い話になってしまいましたが、世界に目を向ければ弓道人口が増えているので、悪い話ばかりではありません。
私たちにできること
弓道をさらに盛り上げたい!
私たちにもできることはありますよ。
弓道に興味を持っている人がいれば、見学してもらったり初心者教室の情報を伝えたりできますよね。
ちょっとしたことですが、これだけでも全然違います。
弓道の敷居が低くなるし、魅力を伝えることができます。
何より、あなた自身が弓道を楽しむこと。
一人の弓道家として、一緒に弓道を盛り上げていきましょう。