ギリシャがとうとうデフォルトになるという
ニュースが駆け巡っていますね。
そもそもなぜギリシャは財政危機になったんでしょうか?
EU加入で借金しやすくなった
ギリシャが現在の財政危機を迎えたきっかけは
EUの加入に始まります。
もともとドラクマという通貨と使っていたギリシャは、
外国から借金をしようとしても
信用が低いため非常に高い金利を払わなければなりませんでした。
しかしユーロを使うようになった途端、
金利が約6分の1になったんです。
借金の金額は変わらないけど、
返済の総額はガクッと下がった。
じゃあ、浮いた分で借金返せるね♪
…と普通なら考えるところですが、
ギリシャの場合は、
「お、これなら浮いた分も使っちゃえ!」
「借りやすいからどんどん借りちゃえ!」
こんな調子で借金をどんどん膨らませていったんです。
信じられないですけど、本当に国がこんなことをやりました。
しかも、借金が膨らんで財政赤字なのを隠して…
ギリシャが強気の理由
ギリシャはEUの財政再建のための諸条件を突っぱねて
資金援助の期限を迎えました。
それでもギリシャが強気でいられるのは、理由があるんです。
①ユーロを使っている
もし今、ギリシャがドラクマを使っていたら
今頃はドラクマが大暴落して、
ハイパーインフレに突入してギリシャ経済は大混乱になっていたでしょう。
でも、ギリシャはユーロを使っています。
政府が財政破綻しようとも、
ユーロの価値が暴落することはありません。
(多少は価値が下がりますが)
つまり、日常生活レベルでは問題なく過ごせるのです。
②借金を踏み倒して困るのはギリシャ以外の国だから
ギリシャはIMFをはじめ、
国際公的機関や各国から借金をしています。
ギリシャの国債や借金の80%以上が外国からのもの。
債務不履行になっても、
ギリシャ国民への被害が少ない。
また、借りた先が国や国際機関だから潰れることもない。
損をするのは、負担している各国だけ…
こんな状況なので、「ギリシャを助けないと困るのはあなただよ」
なんて強気な態度をとれるのです。
本当に国がやる態度なのか、疑いたくなるレベルですが^^;
これからどうなる?
今回のギリシャのデフォルト問題は、
民間企業がバタバタと倒産するような事態にはならず、
あくまで各国の政府が損失を受けることになります。
日本はIMFに多額の出資をしているので、
日本政府も損失を抱えることにはなります。
(ざっと2000億くらいは損するかもしれません。)
現在は株や為替に若干影響が出ていますが
この影響も限定的なもので大規模にはならないです。
あとは、国と国との関係の問題が残ります。
ギリシャ問題をうまくさばけないと、EUから脱退する国が出てくる可能性があります。
イギリスなどEU参加に消極的な国にとっては、格好の口実となるでしょう。