弓道で弓手の突き上げを直す方法は?4つのステップで改善できる方法を紹介

昨日、私のブログを読んでくださった方から質問が届きました。

「弓手の突き上げの原因がわからないのです。

なぜ突き上げてしまうのか、どうすればなおるのか、教えていただけると嬉しいです。」

弓手の突き上げは、高段者でも克服が難しい射癖です。

難題ですが、私自身や私の周囲で克服した人が実践した「4ステップ練習」を紹介したいと思います。

弓手の突き上げはバランスの乱れが原因

そもそも、なぜ弓手を突き上げてしまうのか?

原因を一言で言うと「弓手と馬手のバランスの崩れ」です。

弓手と馬手のバランス

押し負ける・肩が上がる…色々なことが原因として言われますが、元をたどると左右のバランスの乱れで起こります。

特に大三から引き分けを開始した直後。

ここが1番弓手と馬手のバランスが崩れやすいポイントです。

弓道

弓手だけを意識してもダメです。

もちろん、引っぱってばかりでもダメ。

バランスが大事です。

引き分けは、矢に沿って左右均等に開いていくイメージが大事。

ここで余計な動きをしてしまうとおかしくなります。

特に、馬手の動きが大事です。

次のような動きをしてしまうと、突き上げの原因になってしまいます。

・馬手を顔に引き付けてしまう

・馬手を単に真下に下ろすだけになっている

この2つのどちらかをやってしまうと、瞬間的に馬手が勝って引き先行になります。

この瞬間、弓手が遅れて弓の力を斜め下から受けとめる形になります。

この後弓手で頑張って押し返しても、斜め上に押し戻そうとした力は溜まったまま。

結局、離れた瞬間的に反動がきてしまいます。

離れは射法八節の過程を映す鏡。

誤魔化してもダメなのです。

ステップ①戻してチェック

さて、ここからが本題です。

「バランスよく引きましょう」で直れば、苦労はありません。

理屈よりも、どうやって直すのかが重要。

4つのステップで、改善していきましょう。

最初のステップは、目通りまで引いたら大三まで戻す素引きです。

正しい引き分けができていれば、何もしなくても綺麗な大三に戻すことができます。

ところが途中でバランスが崩れていれば、自然には綺麗な大三に戻せません。

自分で修正しないと元の大三にならないと思います。

突き上げてしまう人は、自然に戻すと弓手のほうが高い大三になってしまうはず。

斜め上に突き上げるエネルギーがすでに溜まっていた証拠です。

これが確認できたら準備OK。

次のステップに進みます。

ステップ②糸で素引き

素引きを繰り返してバランスのいい引き分けをめざすのは大変です。

一度弓を置きましょう。

そして、何か糸か紐を持ってきてください。

弓手を突き上げてしまう

糸はタコ糸でも何でも良いのですが、伸縮性がない糸が良いです。

長さは矢尺よりやや長めが良いですね。

糸が用意できたら、馬手で糸の端っこを持ちます。

馬手

弓手は、大三で糸がピンと張るぐらいのところで糸を握り、手の内を作ります。

弓手を突き上げてしまう

この状態で大三を行いましょう。

大三で糸をピンと張れたら、引き分けを開始する感覚でゆっくりと弓手を押し、馬手を引きます。

こうすると糸は伸びないので、両手が綱引きするような状態になります。

弓手と馬手のバランス

試しに馬手を顔に引き付けたり、馬手だけ先に下ろそうとしてみてください。

弓手が斜め下に引っ張られそうになりませんか?

感覚を掴むのが大事です。

あとは少しずつ糸を長くしながら会までもっていきましょう。

普段のあなたの射と、感覚が全然違うはずです。

糸を使って練習してみると、バランス良く引き分けるのは難しいことが分かります。

ステップ③左右逆のゴム弓練習

次におすすめなのは、左右逆のゴム弓練習です。

ふざけていませんよ、大真面目に言っています。

誰かに見られると怒られるかもしれないので、一人でこっそり練習してくださいね。

左右逆のゴム弓は、色々なことを教えてくれます。

特に力のバランス感覚については、敏感に察知することができますよ。

左右

左右逆でゴム弓を引くと、押し一辺倒ではダメなことに気づきます。

もちろん、引っぱる力が強すぎても引きにくいことがよく分かるはずです。

この感覚をつかんだら、普通のゴム弓練習でもバランスを確認しましょう。

普段は気づかなかった自分の動きに気づけるかもしれません。

ステップ④棒矢で矢に沿って引く練習

最後は棒矢だけを使います。

大三の形をとったら、矢に沿ってゆっくりと引き分けを行います。

左右の手を矢に沿わせることだけに意識を集中してください。

このとき、気をつけたいのが棒矢が水平を保っているかどうか。

できれば鏡を見るか、他の人に見てもらいましょう。

弓道と友達

矢に沿って引くことができれば、いつもより大きく楽に引けるようになりますよ。

まとめ

いかがでしょうか。

弓手を突き上げるのは、弓手と馬手のバランスの崩れが原因です。

弓手だけを意識しても絶対に直りません。

離れで起こる射癖は、過程の積み重ねの結果です。

感覚を研ぎ澄ましながら、根気よく練習してくださいね。

>>矢どころが定まらないのはなぜ?弓道をレベルアップしたい人へ

弓道で弓が照る人はヤバイぞ!原因と対策を解説

弓が照る原因

当ブログではたびたび弓道ネタを特集しています。

今回はこのようなご質問が届きました。

「弓が照っているとよく言われます。

やっぱり伏せないとダメなのですか?

また、弓が照る原因は何でしょうか?」

弓が照る・伏せる。

大した問題ではないと考える人もいるようですが、実は重要なメッセージが隠されています。

あなたが上級者に至るかの分かれ目とも言える問題です。

詳しくお話していきます。

弓が照るとヤバイ理由

まず初めに「なぜ弓を伏せる必要があるのか?」という点を解説したいと思います。

弓が照ると、次のようなデメリットが生まれます。

・的中率が下がる

・顔や腕を払いやすくなる

・左肩が抜けやすい(負けやすい)

弓が照るという現象は、非常に深刻です。

何故かと言うと「弓が照る=角見ゼロ」という状態だからです。

角見ゼロということは、「弦で顔や腕を打ちやすくなる」&「矢がフラフラと3時方向へ飛びやすくなる」ということ。

棒矢を的前で射つとどうなる

弓に回転力が全くない状態なので、矢がどこに飛ぶかは運次第。

的中率は確実に下がります。

腕や顔を払う人を観察してみて

あなたの友人にも、顔や腕をよく払う人がいると思います。

その人の射をよく観察してみてください。

弓が照り気味の人が多いと思います。

会では真っ直ぐでも、離れの瞬間に弓が照るはずです。

今度は上級者の射を観察してみてください。

的中率8割以上の人でも外すことはありますよね。

上級者が外す時は、離れの直前で弓が瞬間的に照ることが多いのです。

なぜこんなことが言えるか?

弓が照る原因を知れば、納得していただけると思います。

弓が照る原因とは

弓が照る原因は、手の内の小指の緩みです。

初めに手の内を作る時、天文筋を合わせて握りますよね。

この形を維持すれば弓は自然に真っ直ぐになるのですが、それが崩れるから弓が照るのです。

手の内を正しい形で維持するのは小指の締めです。

小指が緩めば手の内がズレてしまいます。

弓道の弓返りと小指

手の内が崩れれば角見ができなくなり、弓の回転力も消えてしまいます。

こうなると制御不能。

離れた瞬間に弓と矢が接触してどこに飛ぶか分からなくなります。

さらにもう一つ悪いことが起こります。

小指が緩めば肘を入れた状態をキープしにくくなるのです。

すると下筋で弓を受けにくくなり、左肩が負けてしまいやすくなります。

会で左肩が窮屈そうにしている人っていますよね。

よく見ると弓が照っているかもしれませんよ。

照っていなくても小指の締めが甘い可能性が高いです。

小指一つで、射型全体に影響してしまう…

この小指の締めは、離れる瞬間まで気を抜いたらいけません。

それほど重要な部分です。

わざと伏せると痛い目に合う

弓が照るのは問題です。

でも、わざと小手先で弓を伏せるのはおすすめしません。

私が弓道を始めて5ヶ月ぐらいの頃、わざと思い切り弓を伏せてみたことがありました。

すると、離れた瞬間に胸に衝撃が…!

そう、わざと弓を伏せると胸を打つ可能性があるのです。

小手先で形だけ整えても上手くいきません。

小指を締め続ければ自然と伏せ気味になるので、わざと伏せようとする必要はありません。

押手が下に下がる

そもそも試合中に「弓を伏せよう」なんて考えますか?

そんな余裕はないですよね。

本番でできないことを練習中にしてもダメです。

手の内の小指を制するものは…

私のブログでは今まで何度も手の内の小指の締めを指摘しています。

「また小指の話か!」と思う人もいるかもしれませんが、小指は絶対に外せないポイントです。

多少肩が上がろうが胴造りが変でも中りますが、小指ができていないと5割以上中てるのは不可能。

どんな癖よりも最優先で取り組むべき課題だと思います。

私は初めて小指をきちんと締めて離れた時、驚きましたよ。

「弓ってこんなに回転力があるんだ」って。

弓の力が100%矢に伝わる感覚は快感です。

あの感覚を知らずに弓道人生を終えるのはもったいない…弓が照るのを直すついでに、小指の締めについて考えてみませんか。

>>弓道の記録はどうしてる?アプリよりノートが楽だよ

弓道の記録はどうしてる?ノートがアプリより楽だよ

このブログでは弓道の話をよくしています。

今回、このような質問がきました。

「はじめまして。

弓道の上達には日々の記録が欠かせないと思っています。

アプリとか使っていますか?」

自分の射を見直すためにも、記録は重要ですね。

私が実践している方法を紹介します。

私はノート派です

私は弓道を練習するとき、必ず記録をとっています。

ちなみに、私はノート派です。

アプリも便利なのですが、スマホをいじっていると周りから嫌な顔をされることがあったのでやめました。

ノートのほうが一瞬で記録できるというメリットもあります。

ちなみに、私はこんな風に記録をつけています。

弓道の記録ノート

ページの中心に丸を書きこみます。

この丸が的です。

あとは矢所を点で記録していくだけ。

とてもシンプルな記録方法ですよね。

試合の採点簿のように、1射ごとに中り外れを順番に記録することはしません。

私が知りたいのは矢所だけだからです。

1日1ページを使って、矢所を点で記録していく。

パラパラとページをめくれば、日々の矢所の変化が見えてきます。

手のひらサイズの小さなノートとペン1本なら、道着の中やズボンのポケットに入れっぱなしにできます。

弓道の記録ノート

周りから怒られることもないし、手軽。

師範や高段者の人たちがみんなアプリを使う時代が来るまで、このスタイルでいくと思います。

矢所だけチェックすれば見直せる

私が矢所だけを気にするのはなぜか?

記録の目的が「自分の射を見直すため」だからです。

矢所の傾向というのは、思った以上に移り変わっています。

「先週の木曜日から7時に外すことが増えた」

「今週は12時に抜ける矢が多いな」

日々変化していく自分の射。

1番ハッキリと示してくれるのは矢所です。

矢所の記録をずーっと続けていくと、面白いことが分かるようになります。

好調・不調の波が予測できるようになりますよ。

例えば私の場合、12時に外すことが多くなると翌日から的中率が下がり始めます。

その日が絶好調で、9割中っていたとしてもです。

不調の傾向をいち早くつかめば、対策を立てられます。

ズルズルと調子が下がる前に対処できるようになるのです。

弓道の記録を見直す

どこに矢所が集まっているか?

その原因は?

大事なのは的中率ではありません。

矢所です。

例えその日の的中率が100射皆中だったとしても、的の中の矢所をチェックします。

同じ的中でも、ど真ん中と端っこギリギリでは意味が違う。

矢所を知ることは自分の射を知る第一歩です。

的中率の分析は不要

弓道の記録というと、的中率を重視している人が多い気がします。

こんな会話を聞いたことがあります。

「先週はずっと6割ぐらい中ってたのに、今週は4割が精一杯…なんでだろう?」

弓道の記録

これって上達に役立つでしょうか?

昨日が12射4中だったとして、その記録を後で見返しても原因の分析ができません。

見直しの材料にできないんですよね。

例えば記録を見返すと、2連中したあと必ず外すことに気づいた場合。

どうしますか?

「2連中のあとは、もっと集中しよう」

メガネの人

それで中たるなら…あなたは天才です。

少なくとも私にはできないし、上達の役に立ちません。

結局、自分の射を見直すには矢所を見るしかありません。

それなら記録は矢所だけで十分。

的中率を出したければ、後から点を数えて何射何中か出すこともできるし…したことないけど。

外したのが1射目なのか4射目なのか?

こんな情報は重要ではありません。

大事なのは、自分の射の癖がどこにあるか見直すきっかけを掴むことです。

採点簿というアプリが人気

どうしてもアプリを使いたい人は、採点簿というアプリが人気です。

1射ごとの的中・外れの記録だけでなく、気づいたことのメモや的中率の変化をグラフで表示する機能もあります。

スマホ

直感で操作できて、使いやすいアプリですよ。

私はマメな性格ではないので、ここまでの記録はいらないかな…と思うのですが(笑)

的中率が日々上がっている人なら、グラフで成長具合を「見える化」できて楽しいかもしれませんね。

仲間と比べ合い、楽しみながら上達をめざすツールとして試してみてはどうでしょう。

なぜ記録するのか見失わないで

弓道の上達のために記録をつけることは大事だと思います。

でも、目的と手段が逆転しないようにしてくださいね。

綺麗で細い記録をつけることが目的ではありません。

自分の射を知り改善することが目的です。

弓道

私のやっているような、丸と点で矢所だけを記録する方法はすぐできます。

見栄えは良くないですが役に立ちますよ。

もちろん記録の方法はこれだけではありません。

何かいい方法をご存知でしたら、教えてくださいね。

>>棒矢を的前で射つとどうなる?

取懸に違和感がある人へ【弓道の違和感を解決した体験談】

取懸の違和感

当ブログでは、弓道の体験談を掲載することがよくあります。

昨日、こんなご質問が届きました。

「最近、取懸が気持ち悪いです。

ずっと違和感があって、モジモジしてしまいます。

暴発などはありません。」

この気持ち、よく分かります。

私も一時期ずっとそうでした。

何か違和感があって、なかなか次の動作に移れないんですよね。

今回は違和感の正体を私の体験談からお話します。

違和感の正体は中指にあり

取懸に違和感がある。

これは本人だけが感じることで、周りの人が見ても分かりません。

形が正しくても、本人は気持ち悪く感じている場合があります。

取懸に関して言うと、違和感の原因は中指です。

より正確に言うなら中指の力みが原因です。

取懸けの違和感の原因

中指で親指を下方向に押し付けるように力んでいる人は、違和感が出てきます。

たまに取懸でモジモジしている人がいますが、これが原因でしょう。

しっくりこないので、何度かやり直してしまうのです。

言うまでもなく、中指に力を入れる必要はありません。

中指で弦を持っているわけではないのですから…

でも、分かっていてもできないのが弓道の難しいところですよね。

中指の力みを解消するにはどうしたらいいと思いますか?

小指を意識すれば解消する

取懸で意識して欲しいのが、小指です。

手の内の小指ではありませんよ、右手の小指です。

取懸をするとき、中指を親指にセットする前に小指をギュッと締めてください。

そうすると中指に力が入りにくくなります

取懸の違和感

小指は全力で締めなくてもいいですよ。

軽く意識するだけでも大丈夫です。

不思議なもので、こうするだけで違和感がとれるのです。

逆に言えば中指を意識すればするほど違和感が増していきます。

私がこのことに気づいたのは、体配中のことでした。

1射目よりも2射目のほうが取懸の違和感が強かったのです。

なぜだろうと思い、たどり着いた結論が右手の小指でした。

1射目は薬指と小指で矢を持っていますよね(取り矢)。

2射目は何も持ちません。

取り矢をするとき、無意識に小指を使うことで中指の力みがとれた。

違和感の強弱の違いは、この差だったのです。

中指が力むとデメリットいっぱい

弓道と中指の力み

違和感の原因は中指だと言いました。

中指に力みがあると、違和感だけでなく様々なデメリットが生まれます。

例えば前離れ。

以前「前離れの直し方」をお話したとき、右手の親指の使い方について触れました。

中指が力むと、連動して親指にも余計な力が入ります。

こうなると前離れを誘発してしまいます。

この他、右手の手首の形が反りやすくなる(弓掛けの甲側にシワができる)など、射型全体に影響が出てしまいます。

取懸の違和感は無視できません。

弓道で感じる違和感の正体

いかがでしょうか。

今回は取懸の違和感についてお話ししました。

違和感があるというのは、大事なことです。

原因を見つけて解消できればワンランク上のレベルに到達できます。

そう考えると、違和感は上達のチャンスと言ってもいいぐらいです。

弓道で違和感が出た場合、どこかに余計な力が集中しているはずです。

まずは全身に意識を向けて、不必要に力んでいる場所はないかチェックしましょう。

弓道の上達で大事なのは「見直し力」です。

自分の思い込みに気づき、どう修正するか。

これができるようになると弓道はもっと面白くなりますよ♪

>>弓道が上達しない人へ!コツよりも見直しが大事

弓道の自主練習は何をすればいい?こっそり上手になるために

手の内で親指が曲がる

当ブログでは何度も弓道についてお話しています。

過去の話を読んでくれた人から、こんな質問が届きました。

「私の部活は、土日が自主練習日です。

一日中ずっと的前に立つこともありますが上達しません。

自主練ではどんな練習をすれば良いのでしょうか。」

自由に練習できる日にどんな練習をすればいいのか。

私の体験談を話したいと思います。

射込むのは48射で十分

自主練って良いですよね。

私も大好きでした。

朝から暗くなるまで、思う存分自由に射ちまくる!

弓道と自主練

調子がいい日は止まらないんですよねえ…

おかげで早気になって大変でした。

弓道の上達には練習量が欠かさませんが、一人だけで射込むのは1日48射ぐらいで十分です。

アドバイスしてくれる人もいないのに、朝から晩まで射ち続けるのは早気や癖を固めるだけ。

逆効果です。

自分なりに色々とチェックしているつもりでも限界があります。

少なくとも「普通に」的前に立つのは12射×4回で十分。

残った時間は、ちょっと違う練習方法を試してみるのはどうでしょう。

打ち起こし・大三を1分キープ

的前練習を自由にできるなら、おすすめの練習があります。

大三(打ち起こし)で1分間キープする練習です。

弓道

大三の状態で1分間我慢して、引き分けせずにゆっくり弓を戻します。

この練習の狙いは胴造りと手の内の確認です。

胴造りが歪んでいると体がふらついてバランスをとるのが大変です。

腰が左に回ってしまう人は、右腰の後ろ側が疲れるはず。

背中が反ってしまう人は息苦しくなることでしょう。

手の内の確認というのは、小指の締めが緩んでいないかの確認です。

弓を戻した時、弦が腕に近づいていたら緩んでいる証拠。

手の内で親指が曲がる

例え腕をうたなくても、前に外すことが多くなるでしょう。

私はこのような静止練習を重視しています。

以前「自宅でできる練習メニュー」を書いたときには、ゴム弓を使った静止練習を紹介しました。

理屈はあれと同じです。

普段よりゆっくり動いたり長い時間静止すると、普段は気づかない体の動きに気づけます。

どこに力が入っているか?

無理な体の使い方をしていないか?

疲労や痛みという形ではっきり分かるのが最大のメリットです。

大三で乱れていれば引き分けも会も精度が落ちます。

暴発しないように気をつけて、試してみてくださいね。

最初は素引きでも良いと思います。

矢をつがえると感じ方が変わるので、できれば両方試してください。

斜面の人は弓構えをキープ

私は日置流印西派なので斜面打ち起こしです。

斜面打ち起こしの人は、弓構えの状態で1分キープしてみてください。

斜面打ち起こしは押し先行を作りやすいのが長所。

しかし、胴造りが流れやすいのが短所です。

私の場合は、的中率が5割前後のときは弓構えや大三で静止するとフラフラしていました。

的中率が7割を安定して超え始めてからは、ふらつかなくなりました。

弓構えで体が流れれば取り戻すのは至難の業。

斜面打ち起こしの人は、弓構えや打ち起こしの途中の胴造りには細心の注意を払いましょう。

引き分けを途中で止めてみる

弓道

静止練習は射法八節の区切りだけで行うものではありません。

時には中途半端な場所で静止する練習も勉強になります。

例えば引き分け。

矢を目の高さまで下ろしたときに1分静止してみてください。

静止した後は、暴発しないようにゆっくりと弓を戻します。

手を顔の方向に引きつけすぎていれば、そもそも静止できません。

手が震えたり、どんどん縮んでしまうことでしょう。

震える

外に回しすぎている人も1分キープは大変です。

右手は震えるし、肩や背中がつりそうになるかもしれません。

弓を戻した後は手の内も確認してくださいね。

小指が緩んだら、的中率はガタ落ちです。

引き分けで止めたり戻す練習は、暴発の危険があります。

いつ矢がとんでも大丈夫なように、狙いを的から外さないようにしてください。

>>弓道と手の内の小指の締めについて

スクワットと体幹トレーニング

あなたは筋トレをしていますか?

強豪校なら体力トレーニングを取り入れているところも多いのですが、全くしない学校も多いと思います。

もったいないですよ。

「弓道は力で引くものではない」なんて言いますが、私が見てきた限りでは鍛えたほうが的中率が上がります。

心技体という言葉がありますよね。

どの武道でも、心技体の充実をめざしています。

ところが不思議なことに弓道では「体」が軽視されがちです。

射型という「技」と、メンタル的な「心」が語られることが多いと思いませんか?

弓道仲間と体の鍛え方について語り合うことは少ないと思います。

そこまでハードな筋トレでなくても良いのです。

スクワットを20回×3セットとか、体幹トレーニング(ワニのポーズ)などを毎日するのがおすすめです。

スクワット

腕立て伏せも良いのですが、まずは下半身や体幹を鍛えるのがおすすめです。

足腰が弱いと的中率は安定しません。

常に思い込みを探そう

いかがでしょうか。

弓道の練習は、常にトライ&エラーの繰り返しです。

自分が思う正しい動きが本当に正しいのかどうか?

試行錯誤しながら思い込みを探し、修正するしかありません。

できれば常に誰かに見てもらうのが良いのですが、無理なら静止練習を試してみてください。

全ての動作を倍の時間をかけて行う「ゆっくり練習」もおすすめです。

>>弓道は背中で引く方法を意識すると危険!泥沼にはまらないために

弓道は背中で引く方法を意識すると危険!泥沼にはまらないために

弓道

このブログでは弓道の話をよくします。

昨日、読者さんからこんな質問が届きました。

「背中で引くように指摘されたのですが、どうすればいいのか分かりません。」

その気持ちよく分かります。

私も一時期よく指摘されて悩んでいました。

背中で引けと言う人に限って、具体的な改善方法は教えてくれないんですよね…

背中で引くにはどうしたら良いのか?

私が実践して、指摘されなくなった方法について解説します。

背中で引くは結果論

今回、このご質問にどう答えれば良いのか悩みました。

弓道の本を読むと抽象的な表現が多いですよね。

具体的な方法論や練習方法は解説されていないので、実践できない人が大多数です。

それもそのはず。

背中で引くというのは「結果的に」そうなるものだからです。

意識してやるものではありません。

射法八節を一つ一つ実践すると、自然とその状態になるというのが真実だと思います。

私から言わせれば「背中で引け」というアドバイスは「ちゃんと引け」と言うのと同じ。

非常にアバウトでフワフワした言葉です。

断言します。

引き分けで背中を意識しても上達しません。

背中で引けと指摘されなくなるためには、もっと別のところを改善するべきなのです。

意識して背中で引こうとしてはダメ

背中で引けと言うと、だいたいこんな言葉がセットでついてきます。

・肩甲骨を意識しろ(開け・絞れ・動かせ)

これを素直に実践してはダメです。

人の体はそんなに器用ではありません。

肩甲骨や背筋を意識して動かそうとすると、必ず副作用が生まれます。

副作用とは何か?

答えは反り腰です。

弓道をしている女性

背中を意識して引くと、腰が前に出ておへそが上を向く不安定な体勢になりやすいのです。

背中が反った状態で引くと「背中で引いている気分」が強まります。

自然体よりも背中の筋肉の動きを感じやすいので、勘違いしてしまうのです。

ゴム弓で良いので、わざと思い切り背中が反った状態で引いてみてください。

背中を使い胸が開いているような気がするはずです。

これを繰り返すと、自然な胴造りの状態を棒立ちだと勘違いしてしまいます。

真っ直ぐ立っているつもりなのに胴造りが歪んでしまうのです。

一度間違った感覚を覚えてしまうと、正すのは大変です。

大きな違和感と戦うことになります。

そもそも指摘される理由とは?

そもそも、なぜあなたは背中で引けと言われるのでしょうか。

原因をご存知ですか?

背中で引けと指摘されやすいのはこんな人です。

・射が小さい

・肩が上がって詰まりやすい

・会が縮みやすい

・離れが引っかかる(弦音が悪い)

このような人は、上級者でも背中で引けと言われやすくなります。

逆に言えば、下手くそでも大きく引いている人は背中で引けと言われることは少ないはず。

射が小さく窮屈に見える人を見ると、指導者はこう思います。

「手で力んで引くから窮屈になるんだ」

「背中で大きく引けば良い」

本来、アドバイスするなら射が窮屈になる原因を具体的に除去しなければなりません。

ところが指導していると「背中で引け」が具体的なアドバイスであるかのように感じてしまうことがあります。

それでつい口に出してしまうんです。

弓道はこういう「具体的っぽくて抽象的なアドバイス」がたくさんあります。

「手先で力むな」とか「引っ張るな」とか…言われてもどうすればいいのか分からないフレーズが多いのです。

今後、あなたが「背中で引け」と指摘されたら「射が窮屈に見えるぞ」と言われたと変換して理解しましょう。

その上で「治すにはどんな練習をすればいいですか」と質問するのが1番良いと思います。

具体的なアドバイスを指導者から引き出すのも、弓道の上達に欠かせないスキルです。

私はこれで言われなくなった

弓道

私自身も高校生の頃、背中で引けと言われた時期がありました。

背中を意識して練習してもダメ。

モヤモヤしながら引いていました。

そんなある時、私の2つ上の先輩(国体出場経験あり)が実演を交えて指導してくれる機会がありました。

その人の射を見てみると、引き幅がとても大きくて驚きました。

全然引っ張ってないのに、大きく引いているのです。

私は「背中で引くってこういうことか!」と思い、その先輩にコツを尋ねました。

そこで指導されたのは、引き分け開始時の右手の使い方。

アドバイスはシンプルでした。

「引き分け開始すぐに右手を下げるな・顔に近づけるな」

つまり、無理なく大きく引くための練習だったのです。

「背中なんて意識してもどうしようもないよ」

先輩にそう言われたときには驚きました。

弓道

このことがきっかけで大きく引けるようになった私は、いつの間にか「背中で引け」と言われなくなりました。

大きく引けるようになると、手先の力みや離れの引っかかりも改善。

複雑に感じていた弓道が、とてもシンプルなものに感じるようになったのです。

背中を意識するとスランプ一直線

いかがでしょうか。

背中で引けと言われたら、他人から見ると射が窮屈に見える状態です。

背中を意識して引くのではなく、大きくゆったり引く練習を実践してください。

大きく引く方法を詳しく知りたい人は「大きく引くコツ【射が小さいと言われる人へ】」「弓道で上達しない人へ」をご覧ください。

弓道はお腹が出ていてもできる?これから始めたい人へ

弓道

これから弓道を始めたいと思っても、分からないことがいっぱいありますよね。

今回、このブログを読んでくださった人から質問が届きました。

「私は50歳で、これから弓道を始めたいと思います。

ですが、私はお腹がポッコリ出ているのです。

弓道の邪魔になりませんか?」

メタボ体型の人でも弓道を始められるのか?

気になる点についてお話します。

心配しなくて大丈夫!

まず結論から言います。

大丈夫です。

私の知り合いには、定年退職後から弓道を始めた人が大勢います。

その中には100kgを超えるような人もいますが、問題なく弓道をしています。

言葉だけでは不安かもしれませんね。

参考になる動画をYoutubeで発見しましたので紹介します。

この動画に出てくる人たちを見ると、決して細い人ばかりではありません。

社会人になってからでも楽しめるのが弓道の魅力。

心配は無用ですよ。

お腹が邪魔になることはほぼない

先ほど紹介した動画は上級者ばかりなので、まだ不安な人もいるかもしれません。

では、こちらの写真をご覧ください。

これは、弓をいっぱいまで引いた状態です。

弦とお腹の位置関係に注目してください。

弓道

弦はお腹より左側(引いている人から見て)にありますよね。

弓道の引き方・引き幅では、お腹が邪魔にならないのです。

多少お腹が出ていたとしても、弦がお腹にあたる心配はありません。

胸が大きい人は?

先ほどの写真をもう一度ご覧ください。

弦が胸にピッタリくっついています。

弓道

肥満体型が影響するとすれば、お腹ではなく胸です。

女性や、肥満体型の男性は胸が弦の動きを邪魔することがあります。

その場合は、胸当てという道具がありますので安心してください。

基本的には女性用なのですが、たまに男性が使うこともあります。

弓道の胸当て

男性が胸当てを使うのは恥ずかしいと思うかもしれませんが、大丈夫。

道着の中に着込めば外からは見えません。

私の知り合いにも、道着の中に胸当てをしている人がいますよ。

弓道は友人がたくさんできる

いかがでしょうか。

太っていても、年をとってもできるのが弓道の魅力です。

興味のある人は、ぜひ始めてくださいね。

弓道は年齢や性別に関係なく教え合い、励まし合いながら修練を重ねます。

他のスポーツよりも、友人ができやすいですよ。

一生の趣味と友だちができる。

これも弓道の醍醐味だと思います。

>>弓道の道具の費用についてはこちら

弓道で会が縮む人へ【原因は大三や引き分けにあり】

弓道

弓道で永遠のテーマが会です。

会について悩み始めるとキリがないですね。

今回、このブログを読んでくださった方からこんな質問が届きました。

「会がどうしても縮みます。

先生には会でキチッとはまったら縮まないと言われますが、いまいち分かりません。

どうすれば良いのでしょうか?」

会を持つと縮んでしまう…

私もよく言われました。

今回は、会がなぜ縮むのか?

どうすれば改善できるのか?

抽象的にならないように、具体的にお話したいと思います。

縮むのは会より前に原因がある

弓道

まず結論から言います。

会が縮むのは、会が悪いのではありません。

会に入る前に、すでに失敗しているから縮むのです。

会が縮む人の共通点を挙げると…

・射が小さくて矢尺がとれない

・右肘が前に出ている

・右肘が下りない

多くの場合は、このような傾向があります。

大きく引けず、右肘が肩の線より前に出てしまうと会で縮みます。

たまに大きく引いているのに縮む人がいますが、それは後ほど対策法をご紹介しましょう。

会で縮む人は、まず大きく引くことを目標に練習するのが最優先課題。

「伸びよう」とか「縮まないように…」と思ったところで、力みが増えるだけで何も解決しません。

射が小さいから会が縮む。

難しく考えず、シンプルに考えておきましょう。

会に入ってからできること

大きく引いて会が縮まないようにする方法をお話する前に、会についても触れておきましょう。

たまに大きく引けているのに縮む人がいますが、これをすれば解消するはずです。

会に入った後でできることは限られています。

でも、簡単にできることが一つだけあります。

「左手と右手の小指をジワーっと締める」

これが、私がたどり着いた答えです。

弓道

もともと両方の小指は締め続けるものですが、会でさらに意識します。

そうすると、両腕の下筋を使って伸びる感覚に近づける…と私は思っています。

弓道の教本や偉い人の話を聞くと、必ず「伸び合い・詰め合い」という言葉が出てきますよね。

あなたは実感できますか?

今回、質問をくれた人は先生から「キチッとはまったら縮まない」と言われたそうです。

これはおそらく詰め合いのことでしょう。

ハッキリ言って、「キチッとはまる」感覚を実感することは至難の業。

実感できるとすれば、その人は百発百中のはずです。

私自身は実感したことはありません。

私は会が縮んでしまう時期も、縮みを克服した経験もありますが…会の最中の意識・感じることは変わりません。

10連中以上を連発できるようになっても、伸び合い・詰め合いについて私は自信を持って語れません。

昔、川西弓道協会の師範(故人)は「伸びるとは、矢を的にくっつけることだ」と言っていました。

的が目の前にあるかのように感じて、好きなところに矢を運ぶことができる…らしいです。

的

私はその境地に至ったことはありません。

40射38中したときでも、せいぜい「的が大きく感じる」程度でした。

伸び合い・詰め合いについて考えると、具体的な解決法が見えにくくなります。

永遠のテーマと割り切って、ひとまず置いておきましょう。

会では弓を落ち着かせながら狙いを定め、両手の小指をジワーっと締めて離れる。

ちなみに、よく狙うことも大事ですよ。

詳しくは「弓道と狙いについて」をご覧ください。

引き分けで失敗しがちなこと

先ほど、会が縮むのは射が小さいからだと言いました。

では、具体的にはどうすれば良いのでしょうか。

まず言っておきます。

大きく引こうと思って右手を目一杯引っ張っても無理ですよ。

大きく引くためには、次の3つのポイントを見直す必要があります。

・大三の右手の位置が、頭に近すぎないか

・引き分け開始直後に、右手を下げていないか

・引き分け開始直後に、右手を顔に引きつけていないか

射が小さい人は、必ずこのどれかをやっています。

思ったよりも右手は遠くを通って良いものなんですよ。

右手は頭の輪郭を沿うようにと言いますが、あなたはできていますか?

特に、引き分けで押すことばかり意識している人。

押し先行の意識が強すぎると射が窮屈になりやすいので要注意。

物見

自分が正しいと思っている引き分けは、実は窮屈な可能性が高いです。

見直しましょう。

射が小さい人、肘が回りにくい人は右手を外から回すつもりでちょうど良いかもしれません。

右手が遠いところを通れば通るほど、射は大きくなりやすいです。

もちろん右手で引っ張るだけではないのですが…左右で押し開く感覚ですね。

左右で押し開くことについては「弓道 引き分けのコツ」で触れています。

よろしければそちらもご覧ください。

大三の右手の位置を研究してますか?

私は、よく練習中に変なことをしていました。

別にふさげていたわけではないですよ。

射法八節の中で、あえて「これはダメ」と言われてることをやってみたのです。

例えば、胴造りを無視して棒立ちになってみるとか。

特に打ち起こし・大三はあれこれ試していましたね。

大三の右手の位置を色々試してみたことはありますか?

思い切って拳2個あけてみたり、右手を目の高さで止めてみたり…

色々やってみると、感覚が全然違うのでビックリしますよ。

引き分けの右手

もしかすると、あなたが正しいと思っている大三の右手の位置は違うかもしれません。

もっと自分に合うポジションが見つかることも…

弓道で行き詰まったときは、あえて普段やらないことをやってみる。

これも良い勉強になります。

95%は失敗するのですが、たまに新発見があります。

正しいと思う射を繰り返すだけでは見えないことがありますよ。

強い人は必ず射が大きい

あなたは大学生の全国大会の映像を見たことがありますか?

Youtubeに第27回全国大学弓道選抜大会の動画があったので、貼っておきますね。

この動画に出てくる人たち、みんな射が大きいですよね。

羽根が口の近くに来ている人はいません。

癖が強い人もいますが、矢尺は目一杯引いています。

弓道が本当に強い人は、例外なく大きく引いていますよ。

右手と体には口割りに下りる直前までかなりの空間があります。

右手が体の近くを通ると不利になる証拠かもしれません。

自分の思い込みに気づけるか!?

いかがでしょうか。

今回は会が縮む人についてお話しました。

「縮まないように…」と意識するのではなく、まず大きく引くことを意識してください。

会では、狙いを定めつつ左右の小指を締める。

これで、縮む問題は解消するはずです。

弓道は正しいことをしているつもりでも、違うことをやっていることがよくあります。

勝手な思い込みに気づけるかどうか…これが上達のカギです。

他にもいっぱい思い込みがあるはずですよ。

詳しくは「弓道で上達しない人へ」をご覧ください。

弓道が上達しない人へ!コツは見直し力を鍛えること

弓道

自分は一生懸命練習してる!

なのに、全く上達しない…

その気持ち、とてもよく分かります。

自分の半分も練習していない人が自分より中たる。

試合でいつも負ける。

悔しくて練習量を増やしても、結果がついてこないんですよね。

私もそうでした。

今回はそんな人のために、私自身の経験から上達するためのコツをお話したいと思います。

半矢が精一杯だった私の非効率な練習法

弓道

弓道でトントン拍子に上達する人は少ないのではないでしょうか。

私も最初はそうでした。

長い間「半矢の壁」で行き詰まっていたんです。

試合で12射しても、4中ぐらいが普通。

調子が良くても、6中か7中ぐらいという時期がありました。

その頃の私の練習のルーティンはこんな感じです。

・巻藁30分

・時間がある限り的前練習

・休憩と気分転換で素引きや手の内

私の高校時代の弓道部は自由練習がほとんど。

練習メニューというものが存在しませんでした。

そのため、巻藁をちょこっとしたら的前でずっと射ってました。

最低でも1日100射以上は練習してたと思います。

弓道

休みの日は、それこそ朝から夕方まで体力が許す限り的前に立っていました。

でも、今思うと非効率すぎました。

当時の自分なりにあれこれ考えたり、先生・先輩・友達にアドバイスを貰いながら練習していましたが…

数を引いても全く上達しませんでした。

的中率が7割に向上したきっかけ

「練習すれば上達するはず」

この思いだけで突っ走っていた私ですが、ある時期を境に的中率が大きく変化します。

高1の春:弓道を始める

高1の12月まで:的中率4割~6割

高1の1月から春:的中率1割

高2の5月以降:的中率7割以上

高2の夏:40射38中を記録(自主練習中)

私の弓道人生は、高1の冬休みが最初のターニングポイントでした。

的中率が一気に1割になりましたね。

実は年末の最後の練習日に、右肩を壊したんです。

「二張引き」って知ってますか?

2つの弓を重ねて、まとめて素引きするんです。

弓道

これで私は肩を壊しました(泣)

当時の地元の弓道協会に師範に「やれ」と言われれば断れません。

嫌な予感はしましたが頑張りました。

結局、当時の私の未熟な射では15キロの弓2張をまとめて引くのは無理でした。

骨で引ける上級者ならできるらしいですが…

(真似しないように)

冬休みが明けた直後は、小学生用の5kgの弓すら引くのが厳しい状態。

まともな練習ができない日々が続きました。

当時は辛かったですが、今では幸運だったと思います。

この期間中、私は自分の射の見直しを徹底的に行うことができました。

見直しの重要性を理解したことがきっかけで、的中率が安定して7割を超えるようになったのです。

3つの見直しで的中率7割へ

弓道の矢

私の的中率が大きく向上したのは、見直しを徹底したおかげです。

特に効果が大きかった見直しは、次の3つです。

・足踏みと腰の動き

・引き分けの方向

・手先の力の使い方

これら3つを見直した結果、私の的中率は目に見えて向上しました。

そしてこの3つのポイント、私以外の人にも有効だったんです。

私に1週間コーチする時間をもらえれば、あなたの的中率を5割~7割に上げる自信がありますよ。

関西の人はお声掛けください、交通費と食事代は請求しますが(笑)

それはさておき、具体的にどう見直したのかが気になりますよね。

詳しくお話します。

見直し①足踏みと腰の動き

射法八節は足踏みから始まります。

正直な話、あなたは毎日足踏みのことを考えていますか?

私が的中率5割以下だった当時は、足踏みはほとんど無意識にやっていました。

ところが、右肩を壊して練習を見学しているときに気づいたんです。

「的中率が低い人の足踏みはズレている」

弓道の足踏みは、つま先が的の中心線にくるように立ちますよね。

あなたの足踏み、本当に真っ直ぐになっているでしょうか。

足踏みの方向がズレていると、人の体は無意識のうちの腰を動かして調整するみたいなんです。

右に腰を捻ってみたり、左足体重になったり…

反ったり伏せたりするのも、足踏みの歪みが原因であることが多いです。

「私の足踏みは真っ直ぐになっている」

そう思っている人はちょっと待った!

実は、ほとんどの人の足踏みは最初は真っ直ぐなんです。

体配中に癖で動かしている人がいるんですよ。

胴造りを入れるときにモゾモゾしたり、取懸けに移るときにじわ~っとズラしたり…

意外と動いてる人が多いですよ。

取懸け

足踏みを確かめる方法は簡単です。

離れた直後に、つま先に沿って矢を置く。

真っ直ぐになっていなければ改善が必要です。

ほんの少しでもダメですよ。

腰の動きについては、的前で意識するのは難しいかもしれません。

素引きや巻藁練習の際に、腰だけを意識して練習する時間を作りましょう。

右に捻って上半身が斜めになる人。

左に捻って左肩が抜けている人。

色々な人がいますよ。

腰の動きを改善すると、肩のラインが整いやすくなります。

案外、「棒立ち」で射るほうが正しい射型に近くなることも…

思い込みを発見するためにも、毎日チェックする時間を作るべきです。

>>足踏みで滑りやすい人はこちら

見直し②引き分けの方向

引き分けの右手

引き分けに注目しない日はありません。

あなたも毎日、引き分けについてあれこれ考えていることでしょう。

ところで、引き分けを開始する際はどの方向に動かしていますか?

「押し先行で自然に」

「矢に沿って」

「真っ直ぐ」

これらは正しいのですが、間違った思い込みを生みやすいので注意が必要です。

上手な人と中らない人をよく見比べてください。

大三から引き分けに移る瞬間の動き、全然違うはずです。

自分では真っ直ぐに引いているつもりでも、体に引きつけたり単に手を下ろしたりする人が多いです。

弓道

射が小さい(矢尺が短くなりやすい)人は、思ったよりも外に向かって遠回りするように引くのが正しいかもしれません。

右手が縦になる人はその逆ですね。

「射型はキレイなのに中らない」という人も、引き分けの初動に癖があることが多いです。

物見

引き分けは初動を間違えると的中率がガクッと下がります。

あなたの意識する正しい引き分けは本当に正しいのか?

引き分けを開始した瞬間の自分の手の動き、意識してみてください。

>>弓道の引き分けのコツを詳しく見る

見直し③手先の力の使い方

3つ目のポイントは、手先の力の使い方です。

手先と言えば手の内です。

でも、それだけではありません。

確かに手の内は大事です。

以前「弓道の離れで眼鏡が飛ぶ人へ」でもお話しましたが、小指の締め方を意識するだけで的中率が大きく上がる可能性があります。

手の内で親指が曲がる

手の内についてはそちらの記事をみてもらうとして、問題は右手です。

右手は手首の形などは意識するかもしれませんが、指の力の入れ具合を意識したことはあるでしょうか。

的中率が低い人を見ていると、取懸けをした瞬間から力んでいる人が多いです。

右手をモゾモゾして何度も握り直している人、いますよね。

弓道

綺麗な形で取懸けをしていても、力の入れ方を間違っていれば射型に影響します。

私の場合は、右手の親指の使い方を意識してから離れが劇的に変わったことがありました。

詳しくは「弓道の前離れの直し方」をご覧ください。

練習の手順も変えました

今回3つの見直しポイントを紹介しました。

もちろん、この見直すポイントはこの3つだけではありません。

常に正しいと思いこんでいる部分がないかチェックする必要があります。

私は見直しの大切さに気づいてから、練習の手順を大きく変えました。

①巻藁で足踏み・胴造りをチェック

②素引きで手の内を確認

③巻藁で右手の力の入り具合を確認

④的前で引き分けの初動を意識

⑤テーマを決めて人の射を見学

⑥総仕上げ

このような流れで、①から⑥までを繰り返す練習を行いました。

特に、テーマを決めて人の射を見学するのは勉強になります。

見るポイントを絞るのがコツですね。

「今日は背中に注目しよう」

「左肩の動きを見比べよう」

こんな風に、ピンポイントで人の射型を観察します。

弓道部

観察するのは、上手い人・下手な人も関係ありません。

色々な人を見比べたほうが、新たな発見があることでしょう。

観察力を鍛えると、気付きが増えて上達の速度が上がりますよ。

筋持久力・体幹トレーニングも大事

弓道は力で引くものではないと言われます。

でも、私の経験上筋トレしたほうが的中率は確実に上がります。

特におすすめなのが、筋持久力を上げるトレーニングですね。

体幹トレーニングのように、姿勢をキープする運動がおすすめです。

私の場合は、腕立て伏せで腕を曲げた状態をキープするトレーニングをよくします。

腕というより、背筋に効く感じです。

毎日少しずつで良いんです。

ちょっとの差が、3ヶ月後・半年後のあなたの弓道を変える原動力になることでしょう。

試合と練習で的中率が大きく違う人へ

弓道

いかがでしょうか。

今回は、上達しなくて行き詰まっている人向けに私の体験談をお伝えしました。

上達するためのコツは、あなたの間違った思い込みを見つけること。

正しいと思ってやっていることこそ、イメージと実際の動きにズレがあるかもしれませんよ。

ところで、あなたは試合で実力を発揮できるタイプでしょうか?

試合のときだけ中らない人は、メンタル以外に原因があるかもしれません。

詳しくは「試合になると中らない人へ」をご覧ください。

弓道の離れで眼鏡が飛ぶ人へ【手の内の小指が全てだ】

弓道で眼鏡が飛ぶ

このブログでは弓道の話を何度かしています。

以前「弓道で耳を払う原因」という話をしました。

すると、こんな質問が届きました。

「私は眼鏡をしています。離れで弦が眼鏡に当たって吹き飛ぶことがあって怖いです。なぜですか。」

今回は、眼鏡男子&女子のために対策について掘り下げたいと思います。

小指をしめれば弦は体から離れる

離れた後、弦が眼鏡にあたる…

この原因は耳を払うのと同じです。

手の内です。

手の内といっても漠然としていますね。

より正確に言うなら、小指です。

小指が緩むから、弦が離れてから眼鏡にあたるのです。

例え前離れしても、手の内がしっかりしていて弓を捻る力が働けば眼鏡にあたりません。

離れた瞬間から、弦は体から離れていくからです。

手の内は弓を斜めから握りますよね。

眼鏡が吹き飛ぶ人は、この状態が射法八節の中で解除されているのです。

弓に捻り(回転)の力を与えるのは小指です。

私は上押しよりも小指のほうが優先順位は上だと思います。

ベタ押しでも、小指が締まっていれば眼鏡は飛びません。

上押しができていても、小指が緩めば眼鏡・耳・腕を払うことでしょう。

このことは「腕を打つ原因」という回でもお話ししています。

小指の締めは、意識すると難しいですよ。

一瞬でも気を抜けば、弓に加わった捻りの力は分散します。

手の内を作ってから離れるまで、小指を緩める暇はありません。

最後まで意識することが唯一の解決方法です。

次の動作に行く時がポイント

弓道と小指

手の内を意識しない人はいません。

そして手の内をセッティングした直後は、ほとんどの人が綺麗な手の内を作っています。

差が出るのは次の動作に行く瞬間です。

次の動作に移る際に、手の内のことが頭から抜けていませんか?

打ち起こし
大三
引き分け
離れ

思い出してください。

あなたは、打ち起こし・大三のときに手の内を意識するでしょうか。

肩や肘ばかり意識していませんか?

引き分けのときは手の内のことなんて考えもしないのではないでしょうか。

肩が上がらないようにとか、肘を回すことばかり考えているうちはダメですよ。

大三や引き分けで弓を戻してみて

弓道

小指の締めができているか、できていないか。

眼鏡を吹き飛ばさずに、簡単にチェックする方法があります。

素引きのときに、大三まで行ったら弓を戻してください。

弦が左手首に近づいていませんか?

引き分けから戻した場合はどうでしょうか。

弦が最初の正三角形をキープできないなら、小指が緩んだ証拠。

眼鏡を飛ばしてしまう人は、どこかで小指が緩む瞬間があるはずです。

まずは自分の弱点を探しましょう。

小指を締めれば会の感触が変わる

物見

手の内で小指を締めると、弓には強い捻りの力が加わります。

弓が元に戻ろうと反発するのが、ハッキリ感じるはずです。

あなたは引き分けや会のとき、弓の回転しようとする力を感じていますか?

小指を最後まで締め続ければ、強く感じます。

私も、初めてできたときはビックリしました。

以前は虎の口で、真っ直ぐ力を受け止めるだけでした。

小指を締め続けると、それとは別に捻りに反発しようとする力を感じるのです。

「弓ってこんなにも回転しようとするものなんだ」

あの時の驚きは、今でもハッキリと覚えています。

4時方向に外すのは小指が甘い証拠

これまでの話を聞いても、素直に納得できない人がいるかもしれません。

「私は、小指を緩めたりしていない」

根拠のない自信で断言してしまう時期ってあるんですよね。

私もありました…

弓道を始めて2年目ぐらいの頃、なぜか自信満々の時期がありました。

その頃は、せいぜい7割ぐらいしか中らないレベルだったんですが(笑)

小指ができているかどうか半信半疑の人は、矢所を思い出してください。

前に外していませんか?

弓道

2時、3時、4時、5時方向に外す人。

あなたは、まだまだ小指の締めが甘いです。

私は小指の締めを意識するようになったから、前に外した記憶がありません。

それぐらい、ハッキリと矢所が変わります。

前に外す人は、調子のいい日と悪い日で的中率が大きく違うのではないでしょうか。

皆中や3中を連発する日もあれば、1中や残念を平気で出してしまう日もあるはず。

小指の締めが甘いうちは、いつまでも不安定なままですよ。

1段階レベルアップするために

弓道

いかがでしょうか。

今回は、眼鏡が吹き飛ぶ原因は手の内の小指にあるという話をしました。

「手が小さい人の手の内のコツ」という回でも触れましたが、小指の締めは的中率にも直結します。

的中率が5割以下の人が、7割に上がることもありますよ。

私自身、離れの瞬間まで小指を意識するようになってから、3中以上がバンバンでるようになりました。

皆中を連続で出せるようになったのも、それからです。

手の内を作ったら、小指は最後まで締める。

最初は小指だけに集中するぐらいで良いですよ。

1つ1つ、焦らずにレベルアップしてくださいね。

>>手が小さい人の手の内は優先順位を確認しよう