弓道で弓手の突き上げを直す方法は?4つのステップで改善できる方法を紹介

昨日、私のブログを読んでくださった方から質問が届きました。

「弓手の突き上げの原因がわからないのです。

なぜ突き上げてしまうのか、どうすればなおるのか、教えていただけると嬉しいです。」

弓手の突き上げは、高段者でも克服が難しい射癖です。

難題ですが、私自身や私の周囲で克服した人が実践した「4ステップ練習」を紹介したいと思います。

弓手の突き上げはバランスの乱れが原因

そもそも、なぜ弓手を突き上げてしまうのか?

原因を一言で言うと「弓手と馬手のバランスの崩れ」です。

弓手と馬手のバランス

押し負ける・肩が上がる…色々なことが原因として言われますが、元をたどると左右のバランスの乱れで起こります。

特に大三から引き分けを開始した直後。

ここが1番弓手と馬手のバランスが崩れやすいポイントです。

弓道

弓手だけを意識してもダメです。

もちろん、引っぱってばかりでもダメ。

バランスが大事です。

引き分けは、矢に沿って左右均等に開いていくイメージが大事。

ここで余計な動きをしてしまうとおかしくなります。

特に、馬手の動きが大事です。

次のような動きをしてしまうと、突き上げの原因になってしまいます。

・馬手を顔に引き付けてしまう

・馬手を単に真下に下ろすだけになっている

この2つのどちらかをやってしまうと、瞬間的に馬手が勝って引き先行になります。

この瞬間、弓手が遅れて弓の力を斜め下から受けとめる形になります。

この後弓手で頑張って押し返しても、斜め上に押し戻そうとした力は溜まったまま。

結局、離れた瞬間的に反動がきてしまいます。

離れは射法八節の過程を映す鏡。

誤魔化してもダメなのです。

ステップ①戻してチェック

さて、ここからが本題です。

「バランスよく引きましょう」で直れば、苦労はありません。

理屈よりも、どうやって直すのかが重要。

4つのステップで、改善していきましょう。

最初のステップは、目通りまで引いたら大三まで戻す素引きです。

正しい引き分けができていれば、何もしなくても綺麗な大三に戻すことができます。

ところが途中でバランスが崩れていれば、自然には綺麗な大三に戻せません。

自分で修正しないと元の大三にならないと思います。

突き上げてしまう人は、自然に戻すと弓手のほうが高い大三になってしまうはず。

斜め上に突き上げるエネルギーがすでに溜まっていた証拠です。

これが確認できたら準備OK。

次のステップに進みます。

ステップ②糸で素引き

素引きを繰り返してバランスのいい引き分けをめざすのは大変です。

一度弓を置きましょう。

そして、何か糸か紐を持ってきてください。

弓手を突き上げてしまう

糸はタコ糸でも何でも良いのですが、伸縮性がない糸が良いです。

長さは矢尺よりやや長めが良いですね。

糸が用意できたら、馬手で糸の端っこを持ちます。

馬手

弓手は、大三で糸がピンと張るぐらいのところで糸を握り、手の内を作ります。

弓手を突き上げてしまう

この状態で大三を行いましょう。

大三で糸をピンと張れたら、引き分けを開始する感覚でゆっくりと弓手を押し、馬手を引きます。

こうすると糸は伸びないので、両手が綱引きするような状態になります。

弓手と馬手のバランス

試しに馬手を顔に引き付けたり、馬手だけ先に下ろそうとしてみてください。

弓手が斜め下に引っ張られそうになりませんか?

感覚を掴むのが大事です。

あとは少しずつ糸を長くしながら会までもっていきましょう。

普段のあなたの射と、感覚が全然違うはずです。

糸を使って練習してみると、バランス良く引き分けるのは難しいことが分かります。

ステップ③左右逆のゴム弓練習

次におすすめなのは、左右逆のゴム弓練習です。

ふざけていませんよ、大真面目に言っています。

誰かに見られると怒られるかもしれないので、一人でこっそり練習してくださいね。

左右逆のゴム弓は、色々なことを教えてくれます。

特に力のバランス感覚については、敏感に察知することができますよ。

左右

左右逆でゴム弓を引くと、押し一辺倒ではダメなことに気づきます。

もちろん、引っぱる力が強すぎても引きにくいことがよく分かるはずです。

この感覚をつかんだら、普通のゴム弓練習でもバランスを確認しましょう。

普段は気づかなかった自分の動きに気づけるかもしれません。

ステップ④棒矢で矢に沿って引く練習

最後は棒矢だけを使います。

大三の形をとったら、矢に沿ってゆっくりと引き分けを行います。

左右の手を矢に沿わせることだけに意識を集中してください。

このとき、気をつけたいのが棒矢が水平を保っているかどうか。

できれば鏡を見るか、他の人に見てもらいましょう。

弓道と友達

矢に沿って引くことができれば、いつもより大きく楽に引けるようになりますよ。

まとめ

いかがでしょうか。

弓手を突き上げるのは、弓手と馬手のバランスの崩れが原因です。

弓手だけを意識しても絶対に直りません。

離れで起こる射癖は、過程の積み重ねの結果です。

感覚を研ぎ澄ましながら、根気よく練習してくださいね。

>>矢どころが定まらないのはなぜ?弓道をレベルアップしたい人へ

弓道で強い弓を引くメリットとは?実はデメリットの方が多いかも

弓道

今回、読者さんからこんな質問が届きました。

「強い弓を使ったほうが上達が早いって本当ですか?」

強い弓をかっこよく引いている人を見ると、憧れますよね。

でも、ちょっと待った!

私はそれで大失敗したことがあります。

過去に、私は20kgの弓を引いていたことがありました。

でもあの頃を振り返ると、今でも後悔しているのです。

今回は体験談をもとに、メリット・デメリットを話したいと思います。

なぜ強い弓を引きたがるのか

弓道

弓道には「強い弓が良い派」「無理することない派」がいます。

私が勝手に命名しました(笑)

強弓が良い派の主な主張をまとめると、こんな感じです。

・小手先が通用しないから上達が早まる

・安定感が増す

・射型の乱れ始め(前兆)に敏感になる

さて、あなたはどう思いますか?

特に「小手先が通用しないから…」という理屈は説得力があるように思いますよね。

ところがです。

現実はそう甘いものじゃない。

強い弓に飛びついて、ダメになってしまう人が大勢いるのです。

強い弓でダメになるって何?

強い弓の良さを聞くと、とても魅力的に感じます。

でも、それはデメリットを見ていないからです。

強い弓には、こんなマイナス面があります。

・小手先を助長することが多い

・的中率が下がる

・射型が崩れる

・体を痛める可能性が高まる

強い弓を引く理由として語られる「小手先が通用しない」という理論。

これは、実際にはマイナスに作用することが多いです。

人間って、本当によくできています。

強い弓を引くと、本能的に自分の体を守ろうとするのです。

射が未熟な人が強い弓を引くと、どうにか弓の力を逃がそうと体が反応し始めます。

・肩を上げる

・体を捻る

・手だけで下ろす

色々な方法で、出来る限り体に弓の力が来ないようにしてしまう。

結果的に射型が縮こまってしまうのです。

厄介なことに、この変化はすぐには起きません。

最初は今まで通りの射型をキープできることが多いのです。

本人が自覚できないぐらい少しずつ崩れる…

自分や周りが気づいた頃には、すぐ修正できないぐらい体に癖が染み付いてしまいます。

弓道

こうなると的中率は下がる。

中てたいから、小手先で制御しようとしてしまう。

悪循環です。

さらには不自然な射型で、体の一部分に負担が集中すると炎症を起こします。

心技体、全てに狂いが生じるのです。

私は今まで、何人もこのようなパターンを見てきました。

もちろん注意するのですが、聞いてもらえないことが多いですね。

「自分はできる」という自信と優越感。

最初は的中率が変わらないから、余計に大丈夫だと思ってしまうのです。

そもそも、弓を強くしても的中率は上がりません。

12kgもあれば的中率8割以上を達成することは可能です。

弓を強くすることに、大したメリットはないのです。

下手すりゃ引退一直線だった私

偉そうに言っていますが、私も以前は同じでした。

特に高校生の頃、強い弓に憧れた時期があったのです。

高校2年生から3年生にかけて、こんな風に弓を取り替えては試していました。

高2の4月:13kg

高2の7月:15kg

高2の10月:20kg

高3の4月:15kg

短い期間で、コロコロと弓を替えました。

高2の7月の段階では的中率が大きく向上していたので、調子に乗っていたのかもしれません。

部の倉庫から、古い弓を引っ張りだしては試す日々。

20kgの弓を引いたときは、誇らしかったのを覚えています。

でも、これがいけなかった。

的中率はどんどん低下。

射型は、自分でも分かるぐらいに不自然な状態に…。

弓道

そのうち、肩に違和感が出るようになってしまいました。

毎日、違和感や痛みを誤魔化しながらの弓道生活。

試合は休みたくないし、必死でした。

もっと肩の状態が悪くなっていたら、試合に出られず高校弓道を引退していたでしょう。

なんとか引退は回避できましたが、今でも悔いが残ります。

高校生活や大学生活はあっと言う間です。

怪我すると、回復する頃には公式戦が終わっているかもしれません。

社会人なら「また来年」でも良いですが、高校弓道や大学弓道ではそうはいかない。

今このブログを読んでくれている、そこのあなた。

不用意に強い弓に手を出して、私のように後悔しないようにしてくださいね。

それでも強い弓を使いたい人へ

それでも強い弓を引いてみたい。

その気持ち、よく分かります。

チャレンジするのは良いことですが、正しい方法で挑戦しましょう。

以前「弓道で弓を買ったら中らないを防ぐ」のときにも言いましたが、弓の強さを変えるなら慎重に行うべきです。

できれば1kgずつ、ジワジワと上げていくのがおすすめ。

これならマイナスの影響を減らしながら強い弓を引くことができます。

弓道

例えば、あなたが12kgの弓を引いていて、15kgの弓を引きたいと思った場合。

まずは13kgの弓を1ヶ月使ってみる。

慣れてきたら14kgの弓を1ヶ月。

いきなり15kgに挑戦するのはおすすめしません。

徐々に体を慣らしながら、強くしていくべきです。

そしてもう一つ言うなら、男性でも18kg以上の弓に手を出すのは危険です。

かなり体を鍛えていないと、負担が大きすぎます。

遠的を意識しないなら、弓の強さは12kgでも十分です。

強くても16kg程度で良いと思いますよ。

それ以上になるとデメリットの方が目立ちます。

強い弓に憧れる気持ちは分かりますが、落ち着いてよく考えてから挑戦してくださいね。

弓道で弓が照る人はヤバイぞ!原因と対策を解説

弓が照る原因

当ブログではたびたび弓道ネタを特集しています。

今回はこのようなご質問が届きました。

「弓が照っているとよく言われます。

やっぱり伏せないとダメなのですか?

また、弓が照る原因は何でしょうか?」

弓が照る・伏せる。

大した問題ではないと考える人もいるようですが、実は重要なメッセージが隠されています。

あなたが上級者に至るかの分かれ目とも言える問題です。

詳しくお話していきます。

弓が照るとヤバイ理由

まず初めに「なぜ弓を伏せる必要があるのか?」という点を解説したいと思います。

弓が照ると、次のようなデメリットが生まれます。

・的中率が下がる

・顔や腕を払いやすくなる

・左肩が抜けやすい(負けやすい)

弓が照るという現象は、非常に深刻です。

何故かと言うと「弓が照る=角見ゼロ」という状態だからです。

角見ゼロということは、「弦で顔や腕を打ちやすくなる」&「矢がフラフラと3時方向へ飛びやすくなる」ということ。

棒矢を的前で射つとどうなる

弓に回転力が全くない状態なので、矢がどこに飛ぶかは運次第。

的中率は確実に下がります。

腕や顔を払う人を観察してみて

あなたの友人にも、顔や腕をよく払う人がいると思います。

その人の射をよく観察してみてください。

弓が照り気味の人が多いと思います。

会では真っ直ぐでも、離れの瞬間に弓が照るはずです。

今度は上級者の射を観察してみてください。

的中率8割以上の人でも外すことはありますよね。

上級者が外す時は、離れの直前で弓が瞬間的に照ることが多いのです。

なぜこんなことが言えるか?

弓が照る原因を知れば、納得していただけると思います。

弓が照る原因とは

弓が照る原因は、手の内の小指の緩みです。

初めに手の内を作る時、天文筋を合わせて握りますよね。

この形を維持すれば弓は自然に真っ直ぐになるのですが、それが崩れるから弓が照るのです。

手の内を正しい形で維持するのは小指の締めです。

小指が緩めば手の内がズレてしまいます。

弓道の弓返りと小指

手の内が崩れれば角見ができなくなり、弓の回転力も消えてしまいます。

こうなると制御不能。

離れた瞬間に弓と矢が接触してどこに飛ぶか分からなくなります。

さらにもう一つ悪いことが起こります。

小指が緩めば肘を入れた状態をキープしにくくなるのです。

すると下筋で弓を受けにくくなり、左肩が負けてしまいやすくなります。

会で左肩が窮屈そうにしている人っていますよね。

よく見ると弓が照っているかもしれませんよ。

照っていなくても小指の締めが甘い可能性が高いです。

小指一つで、射型全体に影響してしまう…

この小指の締めは、離れる瞬間まで気を抜いたらいけません。

それほど重要な部分です。

わざと伏せると痛い目に合う

弓が照るのは問題です。

でも、わざと小手先で弓を伏せるのはおすすめしません。

私が弓道を始めて5ヶ月ぐらいの頃、わざと思い切り弓を伏せてみたことがありました。

すると、離れた瞬間に胸に衝撃が…!

そう、わざと弓を伏せると胸を打つ可能性があるのです。

小手先で形だけ整えても上手くいきません。

小指を締め続ければ自然と伏せ気味になるので、わざと伏せようとする必要はありません。

押手が下に下がる

そもそも試合中に「弓を伏せよう」なんて考えますか?

そんな余裕はないですよね。

本番でできないことを練習中にしてもダメです。

手の内の小指を制するものは…

私のブログでは今まで何度も手の内の小指の締めを指摘しています。

「また小指の話か!」と思う人もいるかもしれませんが、小指は絶対に外せないポイントです。

多少肩が上がろうが胴造りが変でも中りますが、小指ができていないと5割以上中てるのは不可能。

どんな癖よりも最優先で取り組むべき課題だと思います。

私は初めて小指をきちんと締めて離れた時、驚きましたよ。

「弓ってこんなに回転力があるんだ」って。

弓の力が100%矢に伝わる感覚は快感です。

あの感覚を知らずに弓道人生を終えるのはもったいない…弓が照るのを直すついでに、小指の締めについて考えてみませんか。

>>弓道の記録はどうしてる?アプリよりノートが楽だよ

弓道は正座ができない人は無理なのか?いや、できる!

弓道と正座

弓道って、やったことがない人から見ると未知の世界ですよね。

今回、このような質問が届きました。

「私は怪我の影響で膝が悪く、正座ができません。

弓道部に入りたいのですが、弓道に正座は必須と聞きました。

私では無理でしょうか?」

弓道といえば正座をするイメージがありますよね。

怪我などの事情で正座ができない人はどうなのか?

お話したいと思います。

正座ができなくても大丈夫!

まず結論から言います。

弓道は正座ができない人でも楽しむことができます。

弓道と正座

確かに弓道では何かと正座をする機会があります。

でも、意外と柔軟に対応してもらえるんですよ。

私の知り合いにも、膝が悪くて正座できない人がいますが弓道を続けています。

安心してください。

試合では正座しない形式が多い

この質問をくれた方は高校生でした。

部活で弓道をするなら、気になるのが試合ですよね。

試合に出場することについても問題ありません。

多くの試合は、正座しない形式で行うことが多いでしょう。

弓道の試合には正座する形式で行うものと、立ったまま行うものがあります。

正座をする形式は時間がかかるので、試合では採用されないことが多いのです。

弓道

万が一正座をしなければいけない形式の試合だったとしても大丈夫。

事前に主催者側に申請すれば正座しなくて済みます。

入部する前に顧問の先生や先輩たちに説明すれば、何の問題もありません。

段もとれるぞ

弓道にも他の武道と同じように、段があります。

弓道をやるからには、有段者になりたいですよね。

初段、弐段、参段…段位は励みになります。

弓道の昇段審査では、基本的に正座を行う形式が採用されています。

でも大丈夫。

立ったままで審査を受けることが可能なのです。

審査申込書を見ると、右下のほうに「受審者連絡欄(立射など)」という項目があります。

ここに朱書きで立射と明記すればOKです。

弓道と正座

弓道の年齢層は他の武道に比べて幅広いので、対応は柔軟です。

膝が悪いと上達しにくい?大丈夫

試合や段をとるのは問題ありません。

ご安心ください。

あと心配があるとすれば…

「正座できない人が、弓道で上のレベルに行けるのか」

やるからには、上達したいですよね。

膝が悪いとどこまで不利になるのか、心配している人もいることでしょう。

確かに弓道は、下半身の安定が大事です。

土台がぐらついては、矢は狙い通りに飛びません。

でも、多少膝が悪くても工夫次第。

膝が悪くて高段者という人もいますし、大会で活躍した人は何人もいます。

2015年の岩手県大会では、病気で車椅子生活になった高校3年生の男子が3位入賞を果たしています。

車椅子

車椅子でも対等以上に戦えるんです。

努力次第で何とでもなります。

高齢者まで楽しめるのが弓道

いかがでしょうか。

弓道は怪我などの影響で正座ができない人でも十分に楽しめます。

ご高齢の人が長く続けているのも、そのためでしょう。

正座ができないからといって、迷う必要はありません。

ぜひ弓道を始めることをおすすめします。

きっと弓道の魅力にハマりますよ♪

>>弓道の初期費用について

弓返りさせると矢所がバラバラに乱れるのは偽物だからだった!

弓返りで矢所が乱れる

当ブログでは、たびたび弓道についてお話しています。

今回こんな質問が届きました。

「弓返りさせると、かえって矢所が乱れます。

なぜでしょうか?」

弓返りの良し悪しは的中率に直結する問題です。

弓返りできない人は弓が矢に接触して矢が前に飛びやすく、矢勢が弱くなります。

ところで、弓返りにも2種類あるというのをご存知でしょうか?

今回は弓返りに焦点をあててお話しします。

2種類の弓返りとは?

弓返りで矢所が乱れる。

それは間違った弓返りだからです。

実は弓返りには2種類あります。

・小指を締め続けた結果の弓返り

・手首と握力の力加減による弓返り

私はこのブログで何度も手の内の小指の重要性をお伝えしてきました。

小指を緩めることなく最後まで締め続ければ、自然と正しい弓返りに近づきます。

しかし、単に「弓を回すだけ」ならもっと手っ取り早い方法があります。

手先が器用な人は、力加減を調整して弓返りさせたくなるのです。

それこそが手首と握力の力加減による弓返り。

的中率が4割~6割を行ったり来たりしている人に多いように思います。

迷う人

この弓返り、やってる本人は気持ちいいのです。

離れの瞬間に手の内の力みを解放。

弓の力に逆らわない離れが完成する…気がします(気がするだけ)。

満足感はあるのですが問題があります。

この弓返りの最大の弱点は安定性に欠けること。

・離れの瞬間に手の内を緩める

・手の中で弓を回転させ、手首を弓の回転方向に振る

・矢が狙いから外れないように制御

・弓が落ちないようにキャッチ

このような複雑なことを一瞬で同時にしなければいけません。

これで10割中たるなら神業です。

神様

手首を振ったり手の内を緩めるということは、一瞬とは言え弓から手を離している状態です。

離れで弓から手を離して安定するでしょうか?

皆中のあと、残念や1中が出てしまう人はこのタイプの可能性が高いですね。

1日の中で好調・不調の波があるなら改善が必要です。

中指で弓を握ると失敗する

あなたは手の内を作ったあと、どこに力を入れていますか?

中指にギューッと力が入る人は間違っています。

弓返りで矢所が乱れる

手を見てください。

中指や薬指にマメができていないでしょうか?

中指で弓を握ると、正しい弓返りはできません。

こんなデメリットがあります。

・打ち起こしや引き分け中に弓がずれる

・離れで手の内の力を抜かないと弓が回転しない

中指で弓を握ってしまうと、どんなに力を込めても弓がズレてしまいます。

こうなると弓返りしません。

手の内を作る時、弓を斜めから握りますよね。

これは弓に捻りの力を加えて自然と回転させるためです。

弓道の手の内で親指が曲がる

射の途中でズレれば回転力は生まれず、弦は顔や腕に向かって戻ります。

弓が回転しなければ、離れの瞬間に矢と接触して前に飛びます。

そこで本能的に手首や力加減を調整して、回転力を作ろうとするのです。

これではいつまで経っても上達しません。

小指を締めると良いこといっぱい

正しい弓返りを実現するために重要なのが小指の締めです。

私は上押しよりも大事だと思っています。

弓道の弓返りと小指

手の内を作ったら小指だけに集中してもいいぐらいです。

残身まで小指を締め続けること。

これができれば弓に自然と捻りの力が加わるので、余計なことをしなくても矢所が安定してくるはずです。

他にも小指を締めると良いことがたくさんあるんですよ。

・手の内の余計な力みが減る

・虎の口の負担が減る

・下筋を伸ばす感覚が分かる

中指に力を入れて握ると、どうしても意識は虎の口で押すことに集中してしまいます。

1点で弓の力を押し返すのは大きな負担です。

小指を締めれば、虎の口と小指で弓を支える感覚が生まれます。

弓の力を自然な形で受けとめ、押し返せるので痛みや疲れが軽減するんですよ。

さらに、小指を締めれば下筋を意識しやすくなります。

すぐには無理でも、練習を繰り返せば「下筋で引く」感覚が徐々に増してくるはずです。

下筋で引く

だからこそ、私は手の内の小指の締めを重視しています。

器用貧乏を卒業しよう

いかがでしょうか。

弓返りについて思い当たることがあるなら、さっそく手の内から意識を変えてください。

小指だけに集中すれば徐々に変わるはずです。

ここで最後に一つだけ注意点があります。

手首を振るのが癖になっているかもしれませんが、我慢しようとか考えないでください。

離れで「何かしよう」とすると、どこかに歪みが出ますよ。

なぜなら離れは意図して行うものではなく「結果的にそうなる」ものです。

離れで悪い癖が出るなら、原因はその前段階までにあります。

足踏みから一つ一つ見直すことが、結果的に離れの改善につながっていきます。

離れだけを意識して悩んでも無駄です。

今回の手首を振ってしまうという点を直したいなら小指を最後まで意識すること。

やるべきことは案外シンプルなものです。

>>弓道の記録はどうしてる?

弓道部って上下関係は厳しいの?体育会系すぎる部活は嫌な人へ

弓道の矢

このブログでは弓道関係の話をよくします。

そのおかげなのか、質問をいただくことが増えてきました。

今回はこんな質問が…

「高校では弓道部に入りたいです。

弓道部って先輩・後輩の上下関係は厳しいですか?」

部活は学校によって雰囲気が全然違うのですが、色々な学校を見てきた経験からお話をしたいと思います。

上下関係は厳しくないのが多数派

まず結論から言います。

弓道部は、他の部活と比べると上下関係は厳しくないと思います。

礼儀には厳しいですが、体育会系バリバリの学校は比較的少ないですね。

一部の全国大会常連校はそんな空気もありますが…

というのも、弓道部には他の部活にはない事情があるのです。

厳しくない理由①関係者の年齢層の広さ

家族

先輩・後輩の上下関係が厳しくない理由の一つ目は、関係者の年齢層です。

色々な年齢層の人と関わる機会が多いので、1つ上、2つ上の先輩は偉そうにできません。

調子に乗ってると色んな人に怒られます。

私もよく「偉そうに言うようになったなあ!」なんて怒られました(笑)

普通の部活の人間関係と言うと、顧問・監督・OB・OG・先輩・後輩ぐらいですよね。

弓道部では、関係者がもう少し多くなります。

なぜ関係者が多くなるのかと言うと、弓道は指導が難しいからです。

経験者でないと、適切な技術指導を行うのはほぼ不可能。

安全性を確保する点でも、顧問や先輩だけで面倒を見るのは不安が残ります。

その点を克服するため、多くの学校では地域の弓道協会に所属する形を採用しています。

地域の弓道協会の教室に通ったり、高段者に指導してもらう機会を用意しているのです。

弓道部の上下関係

自然と関わる人が増えるんですよ。

・地域の弓道協会の師範

・高段者の指導担当の先生たち

・その道場に通っている一般の人たち

・近隣の高校生や大学生

・近隣の中学生や小学生

このような環境なので、先輩風を吹かせても効果が薄いんですよね。

考えてもみてください。

目の前に弓道歴30年のベテランがいる状況で、ひとつ下の後輩に威張れますか?

多くの学校では、絶対服従みたいな体育会系のノリは作りにくい。

普通の先輩・後輩の関係で仲良くしてるところの方が多いですよ。

厳しくない理由②先輩との実力差が少ない

2つ目の理由は、先輩・後輩の実力差が少ないことです。

野球やサッカーなど、他の競技では経験者と未経験者の差って大きいですよね。

高校生ぐらいになると、未経験者は圧倒的に不利です。

弓道部の上下関係

ところが弓道部の場合は、小学生や中学生で始める人が少ない。

ほとんどが高校や大学で始めます。

高校で始めるなら、先輩と言っても弓道歴1年そこそこ。

夏休みが終わる頃には追いついてしまうんですよね。

これは大学から始める人でも同じことが言えます。

大学から始める人も多いし、高校からやってる人が相手でも伸び悩んでる人にはすぐ追いつけます。

弓道は的中率5割前後で伸び悩む人が多いんです。

5割なら弓道歴半年でも到達できます。

そこから7割・8割に上げるのが難しいのですが…

遠的と弓道

弓道部では、実力が的中数という形でハッキリ出てしまいます。

言い訳できないんですよねえ。

的中数で後輩に負けた先輩が偉そうにできますか?

できません、私がそうでしたから(泣)

厳しくない理由③男女混合

弓道は男女混合の部活が多いです。

男女が対等の条件で勝負できる、数少ない武道ではないでしょうか。

弓道では身長2メートルあっても有利になりません。

身長140センチの女の子が、2メートルの大男に勝っても珍しくない弓道ってよく考えたらすごいです。

男女が一緒に練習している部活は、体育会系のノリがゆるくなることが多いです。

これは弓道に限らずですけどね。

男女比

上下関係は厳しくないですが、恋愛面で厳しい状況に追い込まれる人はいるかもしれません。

どういう状況か分からない?

3年間も一緒に過ごせば、色々ありますよ。

そのまま結婚しちゃう人もいれば、逆に…

おっと話が脱線しました。

男女が一緒に練習する弓道部では、先輩も後輩も楽しく和気あいあいと部活に励んでる学校が多いですよ。

厳しくない理由④しごきがない

上下関係が厳しくない理由の4つ目は、練習内容です。

運動部なら、体力トレーニングは必ずしますよね。

弓道部の上下関係

例外は弓道部。

弓道部は運動部に分類されるのですが、体力トレーニングをしない学校が多いのです。

していても軽い筋トレぐらいでしょうか。

体力トレーニングをしっかりするのは全国大会常連校ぐらいだと思います。

私の高校の弓道部では、ひたすら自由に弓を引いていました。

厳しい筋トレなどの「しごき」がないので、上下関係もゆるくなりがち。

文化部の雰囲気も感じるのは弓道部ならではですね。

厳しくない理由⑤地域との関わり

最後の理由は、地域との関わりです。

先ほど関係者の年齢層が幅広いという話をしましたが、弓道部は地域の人たちと関わる機会がよくあります。

閉鎖的な部活では理不尽なルールが多くなりがちです。

弓道部は普段の練習だけでなく、地域行事などに参加するので意外とオープンな部活だと思います。

弓道部の上下関係

例えば私が所属していた兵庫県の川西緑台高校弓道部。

川西市は「源氏発祥の地」と言われていて、春には「源氏まつり」が行われます。

弓道部は源氏まつりで奉納射会に参加し、大勢の人が見守る中で弓を引くのです。

このように弓道部では地域行事に参加することがよくあります。

もちろん学校によって事情は様々ですが、何らかの行事に関わっていることが多いですよ。

地域行事に参加すると、他校や一般の人と関わる機会が増えます。

理不尽なことをすれば怒られます。

自然と変に厳しい上下関係はなくなっていくのでしょうね。

新成人になったら、三十三間堂の通し矢に参加してみるのも良いですね。

一生の思い出になることでしょう。

弓道ならではの楽しさがある

いかがでしょうか。

今回お話したことは、全部の学校に当てはまるわけではありません。

ただ一つ確実に言えることがあるとすれば、弓道には独特の面白さがあります。

弓道は武道と言っても特殊です。

男女が対等な条件で戦えるし、年齢もハンデになりません。

70歳の小柄なおばあちゃんが、20歳で身長190センチの男性に勝つことも普通にあります。

小学生が高校生に勝つこともありますしね。

幅広い世代の人たちが手加減なしで真剣に勝負できるって、なかなかないことですよ。

大半の人が高校や大学から弓道を始めます。

未経験者でも1年後には部のエースになれるかもしれません。

気軽に始めてみてくださいね。

>>弓道を始めるときの費用の詳細はこちら

弓道の記録はどうしてる?ノートがアプリより楽だよ

このブログでは弓道の話をよくしています。

今回、このような質問がきました。

「はじめまして。

弓道の上達には日々の記録が欠かせないと思っています。

アプリとか使っていますか?」

自分の射を見直すためにも、記録は重要ですね。

私が実践している方法を紹介します。

私はノート派です

私は弓道を練習するとき、必ず記録をとっています。

ちなみに、私はノート派です。

アプリも便利なのですが、スマホをいじっていると周りから嫌な顔をされることがあったのでやめました。

ノートのほうが一瞬で記録できるというメリットもあります。

ちなみに、私はこんな風に記録をつけています。

弓道の記録ノート

ページの中心に丸を書きこみます。

この丸が的です。

あとは矢所を点で記録していくだけ。

とてもシンプルな記録方法ですよね。

試合の採点簿のように、1射ごとに中り外れを順番に記録することはしません。

私が知りたいのは矢所だけだからです。

1日1ページを使って、矢所を点で記録していく。

パラパラとページをめくれば、日々の矢所の変化が見えてきます。

手のひらサイズの小さなノートとペン1本なら、道着の中やズボンのポケットに入れっぱなしにできます。

弓道の記録ノート

周りから怒られることもないし、手軽。

師範や高段者の人たちがみんなアプリを使う時代が来るまで、このスタイルでいくと思います。

矢所だけチェックすれば見直せる

私が矢所だけを気にするのはなぜか?

記録の目的が「自分の射を見直すため」だからです。

矢所の傾向というのは、思った以上に移り変わっています。

「先週の木曜日から7時に外すことが増えた」

「今週は12時に抜ける矢が多いな」

日々変化していく自分の射。

1番ハッキリと示してくれるのは矢所です。

矢所の記録をずーっと続けていくと、面白いことが分かるようになります。

好調・不調の波が予測できるようになりますよ。

例えば私の場合、12時に外すことが多くなると翌日から的中率が下がり始めます。

その日が絶好調で、9割中っていたとしてもです。

不調の傾向をいち早くつかめば、対策を立てられます。

ズルズルと調子が下がる前に対処できるようになるのです。

弓道の記録を見直す

どこに矢所が集まっているか?

その原因は?

大事なのは的中率ではありません。

矢所です。

例えその日の的中率が100射皆中だったとしても、的の中の矢所をチェックします。

同じ的中でも、ど真ん中と端っこギリギリでは意味が違う。

矢所を知ることは自分の射を知る第一歩です。

的中率の分析は不要

弓道の記録というと、的中率を重視している人が多い気がします。

こんな会話を聞いたことがあります。

「先週はずっと6割ぐらい中ってたのに、今週は4割が精一杯…なんでだろう?」

弓道の記録

これって上達に役立つでしょうか?

昨日が12射4中だったとして、その記録を後で見返しても原因の分析ができません。

見直しの材料にできないんですよね。

例えば記録を見返すと、2連中したあと必ず外すことに気づいた場合。

どうしますか?

「2連中のあとは、もっと集中しよう」

メガネの人

それで中たるなら…あなたは天才です。

少なくとも私にはできないし、上達の役に立ちません。

結局、自分の射を見直すには矢所を見るしかありません。

それなら記録は矢所だけで十分。

的中率を出したければ、後から点を数えて何射何中か出すこともできるし…したことないけど。

外したのが1射目なのか4射目なのか?

こんな情報は重要ではありません。

大事なのは、自分の射の癖がどこにあるか見直すきっかけを掴むことです。

採点簿というアプリが人気

どうしてもアプリを使いたい人は、採点簿というアプリが人気です。

1射ごとの的中・外れの記録だけでなく、気づいたことのメモや的中率の変化をグラフで表示する機能もあります。

スマホ

直感で操作できて、使いやすいアプリですよ。

私はマメな性格ではないので、ここまでの記録はいらないかな…と思うのですが(笑)

的中率が日々上がっている人なら、グラフで成長具合を「見える化」できて楽しいかもしれませんね。

仲間と比べ合い、楽しみながら上達をめざすツールとして試してみてはどうでしょう。

なぜ記録するのか見失わないで

弓道の上達のために記録をつけることは大事だと思います。

でも、目的と手段が逆転しないようにしてくださいね。

綺麗で細い記録をつけることが目的ではありません。

自分の射を知り改善することが目的です。

弓道

私のやっているような、丸と点で矢所だけを記録する方法はすぐできます。

見栄えは良くないですが役に立ちますよ。

もちろん記録の方法はこれだけではありません。

何かいい方法をご存知でしたら、教えてくださいね。

>>棒矢を的前で射つとどうなる?

棒矢を的前で射つとどうなる?昔のゾッとした体験談

棒矢を的前で射つとどうなる

昨日、駅前を歩いていたら高校生っぽい弓道部集団とすれ違いました。

そのとき、こんな会話が聞こえてきました。

「棒矢って的前で射つとどうなる?」

…実は私、高校生の頃(10年前)に試したことがあるのです。

そしてゾッとする体験をしました。

今回は、バカな真似をする人が増えないように私の体験談をお話したいと思います。

中から大前に的中

当時、私の高校の弓道部では日曜日が休みでした。

その日の私は、何か忘れ物でもしたのでしょうか。

休みの日にわざわざ学校に出向き、一人で練習を始めたのです。

最初は、道場を独り占めできて嬉しかったですねえ。

だけど一人で黙々と練習すると、案外つまらないものです。

途中で集中力が切れてしまい、つい普段はできないことを試してみたくなりました。

「棒矢を的に向かって射つとどうなるだろう」

やめときゃいいのに、やってしまったんですね。

恥ずかしい話です。

棒矢を的前で射つのは初めてでしたが「真っ直ぐ飛ばすのは難しい」ということだけは知っていました。

「大前」や「落ち」は避けて、「中」に的を設置して実験したのです。

まずは緊張の1射目。

棒矢はフラフラと揺れながら、大前に的中。

棒矢を的前で射つとどうなる

中の的を狙ったのに、大前まで飛んでいってしまいました。

…やっぱり難しい。

2射目は右隣(二的)の6時方向へ。

「次こそは!」

調子に乗った私が射った3射目。

これが、予想外の動きをしてしまいます。

あわや大惨事

調子に乗ると天罰が下ります。

弓道をナメていた私も例外ではなかったようです。

3射目を行ったとき、あり得ない光景が目に飛び込んできました。

矢が飛び出してすぐに大きく曲がり始めたのです。

私から見ると、ほぼ直角に右に曲がったように見えました。

棒矢を的前で射つとどうなる

大きく右カーブを描き飛ぶ棒矢!

なんと射場と外を仕切るフェンスを超えて飛び出してしまったのです。

大慌てで棒矢を探しに行くと、矢が飛んだ先には私の荷物があったのです。

嫌な予感!

ゆっくり近づいていくと…私のウォークマンの液晶画面が見事に割れていました。

ウォークマン

高校生にとってはウォークマンは高い買い物です。

メチャクチャ落ち込みました…

そして同時に怖くなりました。

もし人がいたら…

誰もいなかったから大事にはなりませんでしたが、今思い出してもゾッとします。

ようやく自分のやっている事の意味を理解した私は、二度と弓道でふざけることはなくなりました。

棒矢が真っ直ぐ飛ばない理由

ところで、なぜ棒矢は真っ直ぐ飛ばないのか知っていますか?

理由は羽根です。

矢って、思った以上に複雑な動きをしているんですよ。

Youtubeに分かりやすい動画があったので紹介します。

弓道のスロー映像、なかなか面白い動画ですよね。

ご覧の通り、最初は矢がクネクネしています。

これは弦の反動が矢に伝わった衝撃で、矢が一時的に変形しているのです。

これはどんな達人でも同じです。

あなたの矢も、離れた直後はクネクネしているんですよ。

でも途中から矢が回転し始めると、姿勢が安定しています。

回転することで矢に1方向に向かう力の流れができて安定するのです。

羽根がなければ、矢は姿勢を制御できません。

棒矢の動きに合わせて曲がって飛びます。

風の影響もモロに受けてしまうので、まさにコントロール不能・運任せです。

サッカーボール

野球のナックルボールや、サッカーの無回転シュートなども似たような原理ですね。

回転を失うと、物は安定して飛ばないのです。

武器だと忘れていませんか?

いかがでしょうか。

好奇心で試してみたくなる気持ちは分かります。

こんな私が言うのもなんですが、絶対にやめてください。

ものが壊れるだけならマシです。

もしかすると、人を傷つけてしまうかもしれません。

弓道と危険

弓矢は武器です。

決してそのことを忘れてはいけません。

何か事故が起これば、廃部や道場閉鎖などもありえます。

そうなったら、仲間になんとお詫びしますか?

弓道では安全の確保が第一。

それを破れば二度と弓道ができなくなるかもしれない…ということは忘れずに。

>>弓道にピッタリな熱中症対策を見つけた

取懸に違和感がある人へ【弓道の違和感を解決した体験談】

取懸の違和感

当ブログでは、弓道の体験談を掲載することがよくあります。

昨日、こんなご質問が届きました。

「最近、取懸が気持ち悪いです。

ずっと違和感があって、モジモジしてしまいます。

暴発などはありません。」

この気持ち、よく分かります。

私も一時期ずっとそうでした。

何か違和感があって、なかなか次の動作に移れないんですよね。

今回は違和感の正体を私の体験談からお話します。

違和感の正体は中指にあり

取懸に違和感がある。

これは本人だけが感じることで、周りの人が見ても分かりません。

形が正しくても、本人は気持ち悪く感じている場合があります。

取懸に関して言うと、違和感の原因は中指です。

より正確に言うなら中指の力みが原因です。

取懸けの違和感の原因

中指で親指を下方向に押し付けるように力んでいる人は、違和感が出てきます。

たまに取懸でモジモジしている人がいますが、これが原因でしょう。

しっくりこないので、何度かやり直してしまうのです。

言うまでもなく、中指に力を入れる必要はありません。

中指で弦を持っているわけではないのですから…

でも、分かっていてもできないのが弓道の難しいところですよね。

中指の力みを解消するにはどうしたらいいと思いますか?

小指を意識すれば解消する

取懸で意識して欲しいのが、小指です。

手の内の小指ではありませんよ、右手の小指です。

取懸をするとき、中指を親指にセットする前に小指をギュッと締めてください。

そうすると中指に力が入りにくくなります

取懸の違和感

小指は全力で締めなくてもいいですよ。

軽く意識するだけでも大丈夫です。

不思議なもので、こうするだけで違和感がとれるのです。

逆に言えば中指を意識すればするほど違和感が増していきます。

私がこのことに気づいたのは、体配中のことでした。

1射目よりも2射目のほうが取懸の違和感が強かったのです。

なぜだろうと思い、たどり着いた結論が右手の小指でした。

1射目は薬指と小指で矢を持っていますよね(取り矢)。

2射目は何も持ちません。

取り矢をするとき、無意識に小指を使うことで中指の力みがとれた。

違和感の強弱の違いは、この差だったのです。

中指が力むとデメリットいっぱい

弓道と中指の力み

違和感の原因は中指だと言いました。

中指に力みがあると、違和感だけでなく様々なデメリットが生まれます。

例えば前離れ。

以前「前離れの直し方」をお話したとき、右手の親指の使い方について触れました。

中指が力むと、連動して親指にも余計な力が入ります。

こうなると前離れを誘発してしまいます。

この他、右手の手首の形が反りやすくなる(弓掛けの甲側にシワができる)など、射型全体に影響が出てしまいます。

取懸の違和感は無視できません。

弓道で感じる違和感の正体

いかがでしょうか。

今回は取懸の違和感についてお話ししました。

違和感があるというのは、大事なことです。

原因を見つけて解消できればワンランク上のレベルに到達できます。

そう考えると、違和感は上達のチャンスと言ってもいいぐらいです。

弓道で違和感が出た場合、どこかに余計な力が集中しているはずです。

まずは全身に意識を向けて、不必要に力んでいる場所はないかチェックしましょう。

弓道の上達で大事なのは「見直し力」です。

自分の思い込みに気づき、どう修正するか。

これができるようになると弓道はもっと面白くなりますよ♪

>>弓道が上達しない人へ!コツよりも見直しが大事

矢所が定まらないのはなぜ?弓道をレベルアップしたい人へ

的

昨日このブログを見てくださった方から、こんな質問が届きました。

「私は矢所がバラバラです。

射会では12射3中したら良い方です…

せめて5割は中てたい。」

矢所が定まれば、自分の射の欠点が見えやすくなります。

ところが毎回バラバラの方向に行ってしまうと、どうしたらいいのか分からなくなりますよね。

今回は、矢所が定まらない3大原因についてお話します。

原因①角見の甘さ

矢所が定まらないのはなぜか?

原因の8割は手の内にあります。

和弓は構造的に離れで回転(捻り)しないと弓と矢が接触してしまいます。

そうなると、どんなに綺麗な射型でも安定しません。

弓道で6時に外す

逆に言えば、どんなに下手な射でも角見さえできれば矢所は定まります。

肘が回ってなくても、口割りが5センチぐらい離れていてもです。

矢所が定まらない人は、まず手の内の改善が最優先。

腕や顔をうつこともなくなるし、これだけで的中率が5割に達する人もいるほど重要ポイントですよ。

角見というと、親指で弓をひねるように押し込むイメージをする人がいますが間違いです。

弓に捻り(回転)の力を与えるのは小指の締めです。

弓道の手の内で親指が曲がる

手の内を作る時、腕・弓・弦が正三角形になるようにセットしますよね。

この状態をキープできれば自然と弓に回転しようとする力が生まれます。

ところが、小指の締めを忘れると徐々に弓が手の中でズレてしまう…

いつの間にか真正面から握っている状態になるのです。

こうなると、弓返りなんて夢のまた夢。

矢は飛んだ瞬間に弓と接触し、どこに飛ぶかは運次第です。

以前「手の内で親指が曲がる原因」でもお話しましたが、小指の締めは離れまで意識し続けてください。

大三で小指の締めを考えたことはありますか?

引き分け中、小指の締めを忘れていませんか?

会に入ったとき、手の内を意識したことはありますか?

小指の締めが抜ければ、どんな達人も的中率は激減します。

特に的中率が5割を切っている人は絶対に忘れないでください。

原因②大三で休んでいる

小指の締めができれば矢所は定まると思います。

ただ、それだけが原因ではありません。

2つ目の原因は、大三で休んでいることです。

言い換えると、あなたの射法八節が大三で途切れている。

どういうことでしょうか?

打ち起こしをすると、どうしても肩が上がりやすいですよね。

大三で息を吐いて、肩を落とすという人も多いと思います。

遠的と近的

実はここに落とし穴があるのです。

肩を落とすのは良いのですが、同時に休んでいませんか?

大三で休んでいる暇はありませんよ。

八節という言葉で誤解しやすいのですが、射法八節はバラバラの「8つの動作」ではありません。

全ての動作はつながっているし、流れが止まることはありません。

一息ついて肩を落とす瞬間も、本人にしか分からないぐらい小さく押し広げ続けなくてはいけません。

止まっているように見えても、足踏みから残身まで「一つの流れ」です。

休むと取り戻せないことっていっぱいあるんですよ。

先ほど話した手の内もそうです。

手の内は作って終わりではありません。

大三でも小指の締めは外せないし、引き分けを始めても意識し続けなければいけません。

特に会で肩が上がりやすい人は、大三で押し開く動きが止まっている可能性大。

自分だけが分かるぐらい少しずつ、ジワーっと押し返しながら自然な流れで引き分けにつなげることが大事です。

原因③弓に負けている

小指の締め・大三についてお話しました。

最後の原因は、弓に負けていることです。

大きく引けない人や、会で縮みやすい人は矢所が不安定な傾向があります。

射が小さい人や会で縮みやすい人は、引き分けの過程で不自然な動きをしています。

特に右手を早くから顔に引きつけて下ろしている人が多いですね。

これでは大きく引けません。

会で縮みやすい人は、右手を体に引きつけてから器用に修正して会まで持っていったことが原因です。

誤魔化した分の矢尺だけ、会で縮んで戻っていると言えばいいのでしょうか。

引き分けで右手が体に近すぎる場所を通ると、歪みが出てきます。

心当たりはありますでしょうか?

さらに詳しく知りたい人は「会が縮む人へ」をご覧ください。

5割はすぐに達成できる

いかがでしょうか。

3つの原因に触れましたが、矢所が定まらない理由の大部分は角見の甘さです。

手の内の小指の締めが離れまでに一瞬でも途切れるとダメです。

矢所をまとめたいなら十分に意識してください。

小指の締めができるようになれば、前に外すことはほぼ無くなりますよ。

これだけでも的中率が大きく変わると思いませんか?

弓道

多少肘が回ってなくても5割ぐらいの的中率は達成できます。

小指の締めはあなたが意識するかどうかです。

頑張ってくださいね。

ただし、手が小さい人は苦労するかもしれません。

その場合は「手の小さい人の手の内」をご覧ください。