確定申告の控えは必要か?ないと困るのはこんな場面だ

確定申告書の控え(受領印入り)って必要なの?

・融資を受ける予定なし

・保育所を利用する予定もない

こんな場合は「必要ないのでは?」と思いがち。

でも、ちょっと待った!

融資や保育所以外でも、必要な場面は結構ありますよ。

控えが必要な場面①クレジットカード

個人事業主になったから、意外と必要になるのがクレジットカード。

「消耗品費専用のカードが欲しい」

「ガソリン、ETC専用のカードが欲しい」

事業専用カードは複数枚あると仕訳が楽になって便利です。

クレジットカード

「このカードの支払いは全部消耗品費だ」

こんな風に管理することができます。

そんなクレジットカードですが、発行する場合に確定申告書の控えが必要です。

特にキャッシング枠ありのカードは必須です。

今は必要ないと思っていても、事業を続けるうちに欲しくなるかもしれません。

控えが必要な場面②奨学金・独自の支援制度

確定申告書の控えが必要な場面。

学校関係でいうと、保育所以外でも結構あります。

学校

例えば奨学金の申請時にも控えが必要となります。

私立の学校の場合、学費免除・交通費援助などの独自の支援制度を用意している場合があります。

これらの制度を利用するために、確定申告書の控えが必要になることがあるのです。

控えが必要な場面③賃貸契約

確定申告書の控え

個人事業主にも関わりが大きいのが賃貸契約です。

引越しで新居をさがすとき、納税証明書と確定申告書の控えを求められることが多いです。

賃貸契約は、住居だけではありません。

例えば車のリース契約のときにも、確定申告書の控えが必要です。

ピクシスエポックとヴィッツの違いを比較

他にも長期的に支払いを継続する契約には、控えが必要となるケースがほとんどです。

控えが必要な場面④自動車・住宅ローン

自動車ローンや住宅ローン。

多くの場合、必要書類として「納税証明書+確定申告書(写)」が条件になることが多いです。

ハウスリースバック

しかも、2年分~3年分の書類提出を求められます。

直近の書類だけではダメな場合も多いので、きっちり保管しておきましょう。

控えが必要な場面⑤助成金・補助金

助成金や補助金について調べたことはありますか?

助成金・補助金の中には、確定申告書の控えが必要なものもあります。

お金

助成金って本当にたくさんあるんですよ。

公的機関だけではありません。

民間主催のものも多数あります。

・起業したばかりの人向け

・環境分野などテーマ別

・災害時の臨時的なもの

探してみると、あなたにピッタリのものがあるはず。

せっかく見つけたのに「控えがないから申し込めない」なんて最悪ですよね。

チャンスを逃さないためにも、控えはもらっておきましょう。

控えが必要な場面⑥許可申請時

許認可関係の申請時に、確定申告書の控えが必要なケースがあります。

例えば建設業許可申請。

過去5年~7年の確定申告書の控えの提出が必要になります。

建設業

今後、許認可関係の申請を予定している人は必要書類をチェックしておきましょう。

なぜ納税証明書だけではダメなのか?

「納税証明書(所得証明書)で所得は分かる。

なぜ確定申告の控えも提出しないとダメなんだ?」

そう考える人もいると思います。

でも、銀行の立場になって考えると、提出を求める気持ちは分かります。

同じ所得でも、リスクが全然違うからです。

例えば去年の所得が500万円だったAさんとBさん。

Aさん:株売買で1億の黒字。しかし本業で9500万円の赤字。

Bさん:本業だけで500万円黒字。借入金もなし

いかがでしょうか。

去年の所得が同じ500万円でも、印象が違いますよね。

もしあなただったら、Aさんにお金を貸すのは怖くありませんか?

来年、株も損失が出たとしたら…

お金を返してくれるでしょうか。

極端な事例ですが、個人事業主の経営の健全性、資産など全てを考慮する必要があるのです。

控えがないけど必要になったら?

「確定申告書の控えがないけど、必要になった」

税務署にコピーを持っていて「もう1回受領印だけ押して」はムリです。

確定申告書の控え

このような場合には、一つ対処法があります。

税務署で「開示請求」をする方法です。

開示請求をするの流れは次の通りです。

①国税庁ホームページで開示請求書類をダウンロード

②身分証明書、住民票(郵送の場合)、手数料を持って地元の税務署に行く(郵送も可)

③1ヶ月程度で開示OKの返事がくる

④窓口に取りに行くor郵送で自宅に届く

控えを手に入れるために、1ヶ月がかり。

急いでいる場合は、間に合いませんね。

まとめ

今は必要ないと思っていても、確定申告書の控えは必ずもらいましょう。

ちょっとの手間を嫌うと、後々もっと面倒なことになるかもしれません。

ところで、会計事務で本業の時間が削られていませんか?

仕事

仕訳、領収書の整理、申告書の作成…

全部税理士さんに任せるという手もあります。

税理士さんへの報酬は経費にできますし、会計事務にかける時間を考えると高い買い物ではないと思いますよ。

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