弓道を続けていると、山あり谷ありですよねえ。
私はある日突然、掃き矢に悩まされたことがあります。
それは高校3年生に進級する直前の春休み。
春合宿で小豆島に行ったときに起こりました。
前日まで7割以上中っていたのに、合宿先についた途端に掃き矢連発です。
自分の意志で離れているのに、暴発したような状態で矢が飛んでいきます。
離れた瞬間に羽が散っていたので、矢が弦から外れてしまっていたのでしょうね。
楽しいはずの合宿が、矢がボロボロになるだけの合宿になってしまいました。
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弓道を続けていると、山あり谷ありですよねえ。
私はある日突然、掃き矢に悩まされたことがあります。
それは高校3年生に進級する直前の春休み。
春合宿で小豆島に行ったときに起こりました。
前日まで7割以上中っていたのに、合宿先についた途端に掃き矢連発です。
自分の意志で離れているのに、暴発したような状態で矢が飛んでいきます。
離れた瞬間に羽が散っていたので、矢が弦から外れてしまっていたのでしょうね。
楽しいはずの合宿が、矢がボロボロになるだけの合宿になってしまいました。
弓道をしている人の射型を見ていると、
・大きく引けている人
・羽が口元まで来るくらい小さい射の人
2つのパターンに分かれます。
体格や腕っ節の強さとは関係ないようです。
この違いは何でしょうか?
大きく引けている人は、パワーが優れているわけではないし、引っ張っているわけでもありません。
射が小さい人が思いっきり引っ張っても大きく引けませんよね。
大きく引けるか引けないかの違いは、打ち起こし(大三)と、引き分けた瞬間で決まります。
まず、打ち起こしの右手の位置です。
右手は額から握りこぶし一つ分離すように教わりましたよね。
この「握りこぶし一つ」っていうのが曲者で、人によってイメージが全然違います。
大三のときの右手の位置を色々変えてみたことはありますか?
案外、こういう単純な試行錯誤をしたことがない人が多いんです。
思い切って握りこぶし2つ分離してみれば、大きく引けます。
(本人が2つ分と思っていても、実は1つ分しか空いてない場合もよくあります。)
右手の位置、自分がこれで正しいと思っていても間違っているかもしれません。
次に、引き分けです。
射が小さい人は、引き分けて目の高さまでおろしてくるまでに右手を体に向かって引きつけている場合があります。
引分け中、どのタイミングで矢が顔に触れますか?
鼻より上の高さで矢が顔に触れている場合は引きつけるのが早すぎます。
大きく引くのが苦手な人は、引き分け開始のときに矢に沿って引き分けていません。
引き分けを開始する直前の矢は、体と平行ではなく、やや左を向いています。
矢に沿って引くということは、右手を体に近づけるのではなく、むしろ遠ざけるイメージのほうが正しいです。
口割りにくるまでに遠回りすればするほど大きく引けます。
これは弓道初心者でも達人でも同じこと。
自分ではまっすぐに引き分けているつもりでも、体に引きつけているだけの窮屈な引き分けになっているかもしれません。
研究してみると面白いですよ。
遠回りしすぎても的中率は下がります。
ベストな引き方を試行錯誤してみてください。
今までは早気を改善する方法を紹介していました。
今回は「早気のままで」試合で活躍する方法をご紹介します。
こんなことを言うと怒られそうですが、試合が今週あるのに「早気を直せ」と言われても無理です。
私の経験から言うと、早気を直すには最低4ヶ月かかります。
高校生や大学生の部活で弓道をしている人は、試合に出られないし引退までに間に合わない人も出てくるでしょう。
早気なりに、早気の戦い方があります。
そもそも早気がなぜ試合になると中らないのか。
理由は簡単。
試合になると早気レベルが上がるからです^^;
いつも会が1秒ならゼロ秒。
普段からゼロ秒なら、口割りまでおりないこともあります。
試合のとき、本能は離れようとするのに理性では練習中のタイミングで離れようとします。
本能と理性でタイミングのズレが起きて、離れがこわばって不自然な形になってしまいます。
逆に言うと、本能と理性のズレをなくせば、練習中と同じくらい中たるということです。
試合でも、口割りまでは下ろせる。
でも、会がゼロ秒という人。
この人は、早気の中でも十分に戦えます。
このレベルの人は、鼻まで引き分けたときから会のつもりで引けば問題ありません。
鼻までおろした時点で会のつもりで狙いを定め、いつ離れてもいいように準備をします。
離れは、本能に全てを任せましょう。
手先の力みをなくせば、むしろ練習中よりも美しい矢飛びになります(経験者談)
さて問題は、口割りまでおりない人。
私も一番ひどいときは、口割りまでおりませんでした。
早気を克服した今でも、あの時の辛さを忘れることはありません。
この段階ではまともな射ができないことが多い。
それでも次の試合だけは中てたいと言うのなら…
方法がないわけではありません。
この段階の人は、口割りではなく「鼻割り」までおろして、離れることを考えましょう。
目までおろした時からすでに会のつもりで、心の準備をします。
そして、鼻までおろしたら本能に任せましょう。
私の経験上、鼻までおろせば狙いを定めることは可能です。
目の高さでは無理です。
なぜこんなことが言えるかと言うと、私が実際に試したからです(笑)
私の早気が一番ひどかった時期は、鼻までおろすのが限界。
それでも、試合で8割的中したこともありました。
そして、鼻までおりなくなった時、私の的中率はゼロまで落ちたのです…
そこから、早気を克服するまで4ヶ月かかりました。
詳しくはこちらの記事で書きましたが、離れずに戻す練習を4ヶ月徹底して続けた結果、早気を克服できたんです。
毎日弓を引くのに離れない日々は辛かったですが、会をもって中ったときの感動は、初あたり以上だったのを覚えています。
早気が試合で戦うためには、いつもよりも早めに準備をして離れのタイミングは本能に任せる。
決して会を持とうとか、口割りまでおろそうなんて考えません。
でも、こんなことをすればどうなるか…
早気の人なら分かりますよね。
早気は悪化します。
行くところまで行ってしまえば、早気と真正面から向き合うしかありません。
今回のお話は、あくまで次の試合1度きりの応急処置です。
早気を最終的に克服するには、こちらの記事で書いた練習を繰り返すしかありません。
早気を克服するなら、中途半端が一番ダメ。
口割りまでおりない人でも、4ヶ月あれば直ります。
この4ヶ月、離れをしない練習を徹底できるかどうかが、早気を克服する唯一の方法だと思います。