私の従兄弟が起立性調節障害を克服した話をしてから、質問が届くようになりました。
今回はこんなご質問です。
起立性調節障害は食生活の改善が必須。
トマトが良いと言われている理由について調査結果をお伝えします。
トマトと自律神経の関係
まずは、なぜトマトが自律神経を整えると言われているのか。
日本家政学会誌によると、トマトの中のアミノ酸、ギャバ(GABA)がポイント。
自律神経障害を緩和を示唆する報告が見られるという記述があります。
ギャバ(GABA)は、脳や脊髄などで神経伝達物質として働きます。
簡単にまとめると…
・脳への血流アップ
・ストレスによる免疫力低下を予防
・脳細胞の損傷を抑える
・精神安定作用
・不眠改善
ギャバ(GABA)はトマト以外の食品でもとれますが、食べやすさ・量で考えるとトマトが一番。
トマトはリコピンやビタミンも豊富なので、食生活改善が必須の起立性調節障害にはもってこいの食材であることは間違いありません。
1日何個食べればいいのか
「1日何個のトマトを食べたらいいの?」
トマトを何十個も食べられないので、心配ですよね。
安心してください。
ギャバ(GABA)だけが目的なら、1日1個で大丈夫です。
1日に必要なギャバ(GABA)の摂取量は10~20ミリグラム。
不調を改善したい人は、50ミリグラム以上が良いと言われいます。
普通のトマトなら、1個あたり40~60ミリグラムのギャバ(GABA)が含まれています。
無理して何個も食べる必要なし。
これなら続けられそうですよね。
ちなみに、フルーツゴールドギャバリッチという品種は、通常よりギャバの含有量が多いそうです。
普通のトマトでも十分なのですが、こだわりたい人は探してみてください。
ミニトマトでも良いのか
普通のトマトより、ミニトマトのほうが好きな人もいるかもしれません。
ミニトマトのギャバ(GABA)の含有量を調べてみました。
ミニトマトの場合、含有量は100グラムあたり35~50ミリグラム。
1個10グラムぐらいなので、10個食べればいい計算になります。
晩ごはんだけで10個はきついけど、朝や昼に分けて食べれば大丈夫。
1日10個なら、それほど苦労はしないでしょう。
トマトジュースでも良いのか
忘れちゃいけないのが、トマトジュース。
トマトジュースでもギャバ(GABA)が補給できるなら、いつでも飲めて便利ですよね。
調査してみると、製品ごとに含有量に少し違いがあります。
ここではカゴメのトマトジュースを例にします。
カゴメのトマトジュースなら、コップ1杯で24ミリグラム。
1日2杯か3杯飲めば良い計算になります。
コーラなどの甘い清涼飲料水を毎日飲んでいる子なら、1杯だけでもトマトジュースを飲んだほうが良さそうです。
トマトジュースは食欲を抑えてくれるから、甘い物の食べ過ぎを予防できます。
トマトだけでは良くならない
トマトは確かに起立性調節障害の治療を助けてくれます。
ただし、トマトだけ食べれば全部解決するというものではありません。
起立性調節障害は食生活の改善が必須。
以前「起立性調節障害に効く食べ物はあるのか?」でも言いましたが、起立性調節障害の人はタンパク質が不足気味。
甘いもの・炭水化物が多くなりがちな食生活を解消して、タンパク質を補うことも大事です。
どうしても甘いものがほしいなら、タンパク質を補えるハイカカオチョコレート、プリン、ヨーグルト、きなこくるみを食べましょう。
運動も必須
起立性調節障害の改善には、運動不足解消が不可欠。
私の従兄弟もウォーキングをしたり、階段で踏み台昇降運動をしていました。
特に下半身の筋肉量アップは、起立性調節障害の改善にもってこいです。
詳しくは「起立性調節障害と筋肉量の関係について」をご覧ください。
日光は生活リズムの道標
起立性調節障害では、生活リズムを立て直すのが一番の課題です。
起立性調節障害は自律神経の乱れが原因。
狂ったリズムを立て直すには、朝日を浴びるのが一番です。
ところが、起立性調節障害の場合、朝は動けません。
私の従兄弟もベッドから起き上がれず、朝日を浴びるのは難しい状況でした。
どうしても朝日を浴びられない人は、光目覚まし時計を使うという手もあります。
寝転がったまま光を浴びるだけでも違いますよ。
詳しくは「起立性調節障害で薬が効かない人へ【従兄弟の完治した体験談】」をご覧ください。