父はずっと水虫・爪水虫で悩んでいました。
先日「リステリンで水虫は治るか?」という記事を書いたところ、こんな質問が届きました。
父にgumで治そうとしたことがあるか聞いてみたところ「あるぞ」とのこと。
試してどうなったのか?
父の体験談をまとめました。
父が試してみた結果
まず結論から言います。
「痒みは一時的に弱まるが、治らない」
父が試してみた結果、痒みが消えて治ったように感じたのは少しの間だけ。
結局、症状は改善せず2週間でやめたんですって。
やはり、リステリンと同様の結果に終わってしまいました。
痒みは消えても治ってない
ネット上では「リステリンやgumで水虫が治った」と情報をよく見かけます。
しかし、これは真実ではありません。
投稿者が嘘をついているのではないですよ。
書き込みしている人は本当に治ったと思い込んでいるのです。
これには理由があります。
例えばgumデンタルリンス ナイトケアの場合、主成分は次の2つです。
トラネキサム酸…止血、抗炎症作用
まず殺菌成分。
これは白癬菌にも効果があります。
ただし、水虫治療には使えません。
なぜなら、gumに足を浸したとしても殺菌できるのは皮膚の表面だけ。
皮膚の奥まで入り込んだ白癬菌には効果が及ばないのです。
「成分が白癬菌にも有効」という情報だけを見た人が、治療に役立つと勘違いしたのでしょう。
そして抗炎症作用の成分。
これが誤解をさらに助長してしまいます。
抗炎症作用のある成分を足にかけると、一時的に痒みが和らぎます。
「痒みが減った=効いてる」と勘違いしてしまうのです。
痒みが消えるし、調べると殺菌作用もある。
それで誤解してしまうのです。
実際には、皮膚の奥に潜んだ白癬菌は元気なまま。
条件が整えばすぐに症状が悪化するのです。
ちなみに、gumには普通のgum(液体ハミガキ)とナイトケア用のgum(洗口液)があります。
多少成分の違いはあるのですが、どちらも水虫治療には使えません。
皮膚の奥に潜んでいる白癬菌に届かないかぎり、根本的な治療はできないのです。
メーカーに確認してみた
念のためメーカーにも問い合わせてみました。
電話の内容を簡単にまとめるとこうです。
・正しい使い方以外はしないでほしい
・症状が悪化しても自己責任
口の中に入れるものなので重度の副作用が出ることは考えにくいですが、治療には使えません。
当たり前のことですが、違う目的で使うのはやめましょう。
水虫・爪水虫と民間療法の罪
いかがでしょうか。
今回はgumデンタルリンスについてでしたが、基本的には水虫治療に裏ワザはありません。
安易に民間療法に手を出すと治療が遅れるだけです。
製品として出回っている水虫治療薬は厳しい安全基準をパスしたものばかり。
それを使わない方がもったいないです。
私の父は色々な民間療法を試していましたが、結局遠回りしただけでした。
再発を繰り返す人へ
水虫が厄介なのは、すぐ再発を繰り返す点です。
薬を使って治ったと思ったのに、しばらくすると再発。
毎年暑くなると水虫になる人がたくさんいます。
もしかすると、あなたが再発を繰り返すのは爪に原因があるかもしれません。
白癬菌はどこにでも入り込みます。
白癬菌を死滅させたと思っても、実は爪と皮膚の隙間に潜んでいた…ということがよくあるんですって。
皮膚にだけ薬を塗っていませんか?
爪のケアもしないと、また再発するかもしれません。
ちなみに私の父の場合、爪水虫用の薬と水虫薬を併用したところ改善しました。
詳しくは「ルリコンが効かない人へ」をご覧ください。