ハウスリースバックについて調べていると、リバースモーゲージと比較されることがよくあります。
どちらも家に住み続けながら資産を「現金化」する仕組み。
小難しい説明が多かったので、噛み砕いて違いをまとめたいと思います。
目次
ハウスリースバックとリバースモーゲージの特徴
長々と説明しても分かりにくいので、まず両者を箇条書きしてみます。
ハウスリースバックとは…
・家を売却してリース料を払って住む
・所有権は会社に移行
・固定資産税の支払いなし
・将来買い戻しOK
・リース期間は3年更新が多い
リバースモーゲージとは…
・家を担保に借金
・所有権は自分のまま
・生きている間に返済義務なし
・死後、不動産を売却して返済
・利息は毎月支払い、死後一括の場合も
・土地の評価額が1千万円以上が条件の場合が多い
ハウスリースバックとリバースモーゲージの違い①
ハウスリースバックもリバースモーゲージも資産を現金化する手法です。
ただし、その性質は大きく違います。
ハウスリースバックで手に入る現金は自分のもの。
返済する必要はありません。
リバースモーゲージはあくまで借金です。
現金化できる金額もかなり変わります。
例えば土地評価額1千万円、家が古くて評価ゼロの場合…
ハウスリースバックは700万円が相場。
リバースモーゲージは500万円が相場です。
ハウスリースバックは市場価格の7割。
リバースモーゲージは土地評価額の5割が上限の場合が多いです。
(条件は会社によって変わります。)
ハウスリースバックとリバースモーゲージの違い②
両者を利用した場合、こちらが支払うお金も考える必要があります。
まずは固定資産税。
ハウスリースバックは固定資産税がゼロ。
リバースモーゲージは固定資産税はそのまま。
ハウスリースバックは家を売却するので、固定資産税はゼロです。
ただし、ハウスリースバックはリース料を会社に支払います。
リース料は査定額の10%が目安。
700万円手に入ったら、月5万8千円(年70万)を払うことになります。
リバースモーゲージはローンです。
リース料の代わりに利息があります。
利息は変動金利が一般的。
今3%でも、将来上がる可能性もあります。
利息は毎月払う、一括返済の2パターンがあります。
これは銀行によって扱いが変わるので要注意。
さらに、土地の評価額が下がれば「担保割れ」が起こる可能性があります。
その場合、差額を返済するよう求められることもあります。
どう使い分けるべき?
どちらも一長一短ありますね。
どちらを選ぶべきか迷う人もいるでしょう。
まず、考えるべきなのは今後の暮らし方です。
今の家に死ぬまで暮らしたいか引っ越すのか。
引っ越しもありだと考えるならハウスリースバック。
しばらくは今の家に住み続けて…
他にいい家が見つかれば引っ越し。
今の家が古くなった頃に、修繕費がかかる前に引っ越すのもいいですね。
身軽に動けるのがハウスリースバックのメリットです。
リース期間が終われば、残った現金で引っ越しも楽です。
ずっと今の家に住むならリバースモーゲージでしょうか。
ただし、リバースモーゲージは長生きするほどリスクが高まります。
借入金額に上限があるので、長生きしても増やせません。
さらに土地の評価が下がれば差額の返済が待っています。
「売却&リース」のハウスリースバック。
「家を担保に借金」のリバースモーゲージ。
想定外のリスクが嫌ならハウスリースバックのほうがスッキリする印象です。
リバースモーゲージはローン。
死後一括返済と言っても、残された配偶者はどうするのかとか…
家族がいるなら慎重に考えないといけません。
ハウスリースバック体験談
ハウスリースバックもリバースモーゲージも、一長一短があります。
今後の生活スタイルや家族の有無で大きく変わりますね。
ちなみに、私の友人が最近ハウスリースバックを利用しました。
その際の体験談は「ハウスリースバックの評判は?」をご覧ください。