私の従兄弟は中学1年生のとき起立性調節障害と診断されました。
現在は完治して、社会人として働いています。
今回、このようなご質問をいただきました。
人生の大きなイベント卒業式。
心配ですよね。
中学2年生のときは練習中に倒れた
起立性調節障害の人から見ると、卒業式って大変なイベントです。
立ったり座ったりを繰り返す。
身動きができない。
緊張する。
体調を悪化させる要素が満載です。
私の従兄弟の場合は中学1年生が症状のピークでした。
中2になる頃には落ち着いていましたが、上級生を見送るための練習中に倒れました。
かなり症状が改善していた時期だったので、従兄弟にとってはショックだったようです。
結局、本番中も途中で気分が悪くなって途中退席しました。
親しい先輩を最後まで見送れず、残念がっていました。
卒業式を乗り切るためにやったこと①
従兄弟は中学3年生になる頃には症状はほとんどありませんでした。
でも、去年のトラウマがあるので油断はできません。
できる範囲で対処方法を考えました。
まず基本の塩分と水分補給。
当然、学校に行く前にも補給はしています。
でも、念には念を。
従兄弟はお吸い物を入れたポットを持っていくことにしました。
練習日も、リハーサルを兼ねて持参しました。
味噌汁にしようかと思ったのですが、学校で飲むと香りが気になります。
そこでお吸い物にしたんです。
学校に味噌汁やお吸い物を持っていく場合は、普通の魔法瓶の水筒はダメですよ。
塩分で錆びるからダメな製品が多いのです。
プラスチック製の水筒か、スープ用のポットにしましょう。
あなたの水筒は大丈夫か確認してくださいね。
卒業式を乗り切るためにやったこと②
卒業式当日にできることは限られています。
次は本番中にできる予防方法です。
ジッと座っている時間が続くと、血行が悪くなります。
怒られない範囲で、動きましょう。
座ったままでも足は動かせます。
まず、つま先立ちして指を内側に曲げる。
足の甲を前に出すようにするのがポイントです。
この動きを何回か繰り返します。
そして次は、つま先を上げ下げします。
これは左右交互に行いましょう。
この2つの動きをすれば、ふくらはぎの筋肉が動きます。
筋肉の動きで血液を上半身に送り返すことで、脳貧血を予防するのです。
最近調子が良い人も油断しないこと
冬は寒さで血圧が上がりやすいので、症状が改善する人が多いです。
でも、油断はできません。
当日後悔しないために、対策は入念にしておきましょう。
従兄弟は倒れることなく、卒業式に出席することができて嬉しそうでした。
従兄弟は中学生の頃は勉強が遅れがちでした。
でも、高校生の間に追いついて大学にも行きました。
今は社会人1年生として元気に働いています。
従兄弟の治療体験談については
「起立性調節障害で薬が効かない人へ」をご覧ください。